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代官山アドレス

(Daikanyama Address)

代官山アドレスは、東京都渋谷区代官山町に位置する複合施設です。2000年8月に開業し、タワーマンション、商業施設、公共スポーツセンターなど、多様な施設が集約されています。

施設の構成と特徴

住宅部分

代官山アドレスは、かつてこの場所に存在した旧同潤会アパート36棟の再開発により誕生しました。住宅部分は36階建の高層マンション「ザ・タワー」を中心に構成され、501戸の住居が提供されています。再開発前からの居住者253世帯も再入居しており、新旧の住民が共存する地域となっています。

商業施設「ディセ」

施設内にはショッピングセンター「ディセ」があり、20以上の店舗や飲食店が入居しています。フランス語で「17」を意味する「ディセ」という名前は、代官山アドレスの住所が「渋谷区代官山17番地」に位置することに由来しています。ディセの所有者は平和不動産であり、地域住民や訪問者にとって魅力的なショッピングスポットとなっています。

公共施設「代官山スポーツプラザ」

代官山アドレスの再開発に伴い、渋谷区が運営する公共施設「代官山スポーツプラザ」も設立されました。この施設には、屋内温水プール2つ、屋外幼児プール、多目的室などがあり、地域住民や区内の在勤・在学者が利用できるようになっています。

地下変電所

また、再開発の一環として、東京電力による変電所が施設の地下に設置されました。この変電所は渋谷区を中心とする東京23区南東部に電力を供給する重要な拠点となっています。

建設の背景と歴史

同潤会代官山アパートの歴史

代官山アドレスの前身である「同潤会代官山アパート」は、1923年の関東大震災後に設立された財団「同潤会」が建設した16ヶ所のアパートの一つでした。敷地面積5,976坪に広がるこのアパート群は、当時の最先端技術を駆使し、鉄筋コンクリート造りの2-3階建ての近代的集合住宅として建設されました。しかし、戦後になると「狭くて住みにくい」という評価が広まり、建物の老朽化も進行していきました。

再開発事業の開始

老朽化が進んだ代官山アパートでは、昭和53年頃から建替えの計画が持ち上がり、1983年には再開発準備組合が設立されました。当初、6社のゼネコンが再開発に参加していましたが、バブル経済の崩壊などの影響で次々と撤退。最終的に残った鹿島建設と大成建設がデベロッパーとして事業を進め、東京電力の地下変電所建設提案を受けて再開発が決定しました。

ザ・タワーとその特徴

地下4階、地上36階建ての「ザ・タワー」は、2000年8月に竣工し、総戸数387戸を誇ります。そのうちの約半数は地権者向けの住戸として提供され、残り200戸が分譲されました。この建物の高さは119.9メートルで、渋谷区内のマンションとしては青山パークタワーと並ぶ最高層の建物です。

ジ・アネックスおよびその他の住宅

「ザ・タワー」以外にも、「ジ・アネックス」(5階建24戸)、「ザ・レジデンス・イースト」(13階建42戸)、「ザ・レジデンス・サウス」(10階建30戸)、「ザ・レジデンス・ウェスト」(8階建18戸)が代官山アドレスの敷地内に建設されました。これらの住宅施設には、日常生活に必要なスーパーマーケット「ピーコックストア」などの商業施設も併設されています。

ロケ地としての代官山アドレス

代官山アドレスは、テレビドラマやその他のメディアでも多く取り上げられています。特に、2000年に放送されたフジテレビのドラマ『やまとなでしこ』のロケ地として広く知られています。

再開発の経緯と今後の展望

再開発の過程で、多くの困難がありましたが、代官山アドレスは新しい時代の象徴として成功を収めました。今後も地域のランドマークとして、住民や訪問者に愛され続けることでしょう。

Information

名称
代官山アドレス
(Daikanyama Address)

恵比寿・代官山

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