竹林公園は、東京都東久留米市南沢1丁目8に位置する自然豊かな公園です。この公園は竹林と湧水が特徴であり、自然の美しさと静けさを求める多くの人々に親しまれています。南沢緑地から約700メートル下流に位置し、落合川右岸の斜面に広がっています。標高は段丘平坦面が55メートル、湧き水が44メートルで、湧き水は落合川に合流しています。
竹林公園は、1974年に整備され、1983年に新東京百景に選定された名勝です。起伏を活かして造成されており、竹林を一周できる遊歩道が整備されています。公園内には約2000本の竹が茂り、静かな竹林の中を散策することができます。
公園の入口は斜面上の広場となっており、そこから竹林の間を歩くことができます。園内の丘下には清らかな泉が湧き出ており、そこから幅2メートル程度の小川が形作られ、竹林を潤しています。この湧水池は正門から入って竹林を抜けた先の雑木林に位置し、訪れる人々にひっそりとした自然の魅力を提供しています。
湧水の量は豊富で、2006年8月28日の調査では水質も良好であるとされ、水素イオン指数は6.0と記録されています。湧水池の近くには小さな石の祠が鎮座しており、静寂の中で竹林の歴史と文化を感じることができます。公園内には木製テラスやベンチも設置されており、訪れる人々が自然を楽しみながら休憩できるスペースが整えられています。
かつて武蔵野地域では、竹は欅や白樫と同様に多く植生していました。東久留米市内の農家には竹林が広く見られましたが、都市化に伴いその数は減少しました。このような背景の中で、市は南沢の竹林を購入し、自然公園として整備することを決定しました。竹林公園は成美公園と同時に、1976年に完成予定として着工されました。
東久留米市では、竹林公園の竹林を保護するために様々な対策が取られました。特に、1980年4月1日から2か月間、竹林のタケノコ採取により竹林の存続が危ぶまれたため、公園の一部を立ち入り禁止とする措置が講じられました。この措置は翌年以降も継続され、1981年には4月1日から3か月間、1982年にも同様の措置が取られました。
竹林公園の用地は、開園以来複数回にわたり拡充が行われています。昭和49年時点では面積が3,300平方メートルでしたが、昭和55年から昭和57年にかけて479平方メートルが追加で購入されました。さらに、平成24年には用地購入事業に4,382万5,300円が費やされ、平成25年には竹林公園拡張用地整備工事が行われました。この際、土地の借り上げ料として291万9,000円が計上されています。
平成26年には、竹林公園の面積が5,223.35平方メートルから880.29平方メートル増加し、6,103.64平方メートルとなりました。この状態は平成29年まで維持されています。
竹林公園へのアクセスは、東久留米駅から徒歩約15分です。駅の南方に位置し、高圧線鉄塔を目指して進むと公園に到着します。途中、自動車教習所を右に見ながら竹林公園通りに出るルートが推奨されています。さらに、老松橋を過ぎると左手に駐車場があり、その奥には湧水の湧出点があります。
竹林公園は、東京都東久留米市の自然豊かな公園で、竹林と湧水を楽しむことができる貴重な場所です。歴史的背景を持つこの公園は、自然の保護と観光地としての役割を両立させています。自然散策やリフレッシュに最適な場所として、多くの人々に訪れていただきたい公園です。