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あらかわ遊園

(ゆうえん)

荒川区立あらかわ遊園は、東京都荒川区西尾久6-35-11に位置する遊園地です。1922年(大正11年)に開園したこの遊園地は、東京都内唯一の公営遊園地として長年親しまれています。総面積約3万平方メートルを誇り、隅田川沿いの穏やかな立地が魅力です。

2018年(平成30年)12月1日からリニューアル工事に伴い長期休園していましたが、2022年(令和4年)4月21日に待望の再開園を果たしました。

概要

歴史と特徴

あらかわ遊園は、1922年に開園した老舗の遊園地であり、その歴史は100年を超えています。過去に数度の改装を経て、現在の施設構成は1991年(平成3年)以降のものです。この遊園地は、主に低年齢層の子供を対象としており、子供たちが安心して楽しめるアトラクションが揃っています。激しい動作を伴うアトラクションは少なく、主に小学校低学年向けの優しい遊具が中心です。

あらかわ遊園の魅力は、何といってもその手頃な価格設定です。入園料やアトラクションの利用料が100円から200円程度と非常にリーズナブルで、気軽に訪れることができます。また、小動物園やピクニック用の広場、遊具施設、水遊び場なども充実しており、大型の公園のような落ち着いた雰囲気が漂います。園内の装飾やレイアウトは清楚で、家族連れに最適な場所です。

2022年のリニューアルオープンにより、遊具の大型化やバリアフリー対応が進みました。さらに、観覧車のライトアップやイルミネーション、夜間開園も予定されており、昼間だけでなく夜間も楽しめる遊園地となりました。

沿革

あらかわ遊園の歴史は、1922年(大正11年)5月にさかのぼります。当初、この場所は失火により操業停止となった旧煉瓦工場の跡地でしたが、工場経営者の広岡勘兵衛によって私立遊園地「荒川遊園」として開園されました。開園当初は、温泉大浴場や演芸場、料亭といった大人向けの施設が中心で、現在のクアハウスのような用途の施設として利用されていました。

1932年(昭和7年)には経営難により王子電気軌道株式会社に売却され、1942年(昭和17年)には陸軍の高射砲陣地として使用され、事実上の閉園状態となりました。しかし、1950年(昭和25年)に荒川区の区立遊園地として再開され、1991年(平成3年)に大改装が行われ、現在の姿となりました。

2018年(平成30年)にはリニューアル工事のために休園しましたが、2022年(令和4年)に再びリニューアルオープンし、新しい施設とともに多くの来園者を迎え入れています。

主な施設

アトラクション

あらかわ遊園には、子供から大人まで楽しめる様々なアトラクションが揃っています。2022年のリニューアル後、特に注目されるのが以下のアトラクションです。

観覧車

リニューアル前よりも大型化された観覧車は、円環の直径が38m、高さが40mと大きくなり、ゴンドラは28台あります。うち4台はガラス張りの「スケルトンゴンドラ」で、クーラーとヒーターが完備され、快適に景色を楽しむことができます。1周は約9分かかります。

ファミリーコースター

最高時速13.8km/hのローラーコースターで、「いも虫型の日本で一番遅いジェットコースター(自称)」と公式サイトで紹介されています。リニューアル後もその特徴は維持されており、1周138mを2周します。

メリーゴーランド

メリーゴーランドには、馬や馬車のほか、パンダやイルカ、恐竜などもあり、約2分間楽しめます。

ウォーターシューティングライド

新規設置されたアトラクションで、周回しながら水鉄砲で的を撃つことができるライドです。

スカイサイクル

地上5mの高さを電動アシスト機能付きの自転車で走るスカイサイクルは、1周228mを約3分で楽しめます。

豆汽車(ミニSL)

1950年(昭和25年)から走り続けるミニSLは、1周223mを約3分かけて走ります。リニューアル後もその風格は健在です。

どうぶつ広場

あらかわ遊園には、ふれあい広場やポニー乗馬、さまざまな動物たちと触れ合える施設も充実しています。ヤギ、ヒツジ、カピバラ、ワラビーといった動物たちと触れ合えるほか、ウサギやモルモットを抱くこともできます。また、ミーアキャット、ウシ、ニホンザル、リスザル、ハナジカ、アライグマなども展示されています。

子供プール

長さ42m、横28m、深さ25cmから80cmまでの変形プールもあり、夏の暑い日には多くの子供たちが水遊びを楽しんでいます。

その他の施設

その他にも、下町都電ミニ資料館や、魚つり広場いこいの広場など、多彩な施設が用意されています。また、都電6000形の車両を改装したカフェ「カフェ193」もあり、歴史を感じながらゆったりとしたひと時を過ごすことができます。

あらかわ遊園は、その豊富な施設と歴史的な背景から、家族連れや地元の人々に愛され続ける場所です。ぜひ一度訪れて、東京の下町の魅力を存分に楽しんでください。

Information

名称
あらかわ遊園
(ゆうえん)

日暮里・北千住

東京都