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葛西神社

(かさい じんじゃ)

葛西神社は、東京都葛飾区東金町に位置する歴史ある神社です。旧社格は郷社であり、金町や東金町を含む11町会の総氏神として信仰されています。また、祭囃子(まつりばやし)の発祥の地としても有名です。

由緒

葛西神社の創建は、平安時代末期の元暦2年(1185年)に遡ります。当時、上葛西、下葛西を合わせた三十三郷(現在の東京都葛飾区、江戸川区の全域、墨田区、江東区、足立区の一部)を総鎮守として、葛西三郎清重公の信仰により香取神宮の分霊を祀ったのが始まりです。葛西神社は「香取宮」と称され、郷内の守護神として祀られました。その後、明治8年に郷社に定められ、戦後には宗教法人葛西神社として現在に至ります。

歴史的背景と証拠

この地は葛西御厨の神域として知られ、「香取文書」の中に記された鎌倉時代から室町時代にかけての文書に「治承元年丁酉十二月九日 香取造営次第 葛西三郎清重」といった記述が見られます。また、至徳4年(1387年)の官符によれば、武蔵国猿俣関務事に関連する記載があり、葛西神社が地域の重要な信仰の場であったことがわかります。

御祭神

摂末社

葛西神社の境内には、以下の多くの摂末社が鎮座しています:

境内の施設

本殿

葛西神社の本殿には、経津主神、日本武尊、徳川家康公の三柱が奉祭されています。権現八棟造りの社殿は、昭和三十九年に遷座されました。

神楽殿

神楽殿は大正十二年に建立され、関東大震災にも耐えた歴史ある建物です。九月例祭や酉の市の際には、ここで里神楽や素人演芸大会が行われます。

宝物殿

旧社殿を利用した宝物殿には、安政年間に造られた大神輿や、浅野長吉文書、徳川家康が奨励した三番叟人形芝居の人形など、多くの文化財が展示されています。

祭囃子

葛西神社は祭囃子(まつりばやし)発祥の地として知られています。祭囃子、または葛西囃子は、江戸時代から伝わる郷土芸能の一つで、享保年間に葛西神社の神官が和歌に合わせて音律を工夫し、若者たちに教えたのが始まりとされています。その後、祭囃子は関東周辺に広まり、今日でも例大祭や酉の市で奉納演奏が行われています。

酉の市

酉の市は、葛飾区唯一の「お酉様」として11月の酉の日に行われ、熊手を求める参拝者で賑わいます。酉の市の夜には、神楽殿で素人演芸大会が行われており、長い歴史を持つ行事です。また、NHKの「NHKのど自慢」の初代の鐘が奉納されており、今でもその鐘を使って参加者の歌唱力を審査しています。

骨董市

毎月第一土曜日には、葛西神社の境内で青空骨董市が開催され、多くの出店が立ち並びます。地域の人々や観光客に人気のイベントです。

文化財

交通アクセス

葛西神社へのアクセス方法は以下の通りです:

Information

名称
葛西神社
(かさい じんじゃ)

葛飾区

東京都