世田谷公園は、東京都世田谷区池尻にある都市公園です。1897年（明治30年）に設置された陸軍の駒沢練兵場が戦後に公共施設に置き換えられる過程で整備されました。1959年（昭和34年）に都立公園として開園し、1965年（昭和40年）に世田谷区に移管されました。その後、施設の老朽化に伴い改修が行われ、1974年（昭和49年）に新たに開園しました。
園内には平和資料館や噴水広場が設置されており、またミニSL（後述）が園内の一部を走行しています。さらに、D51 272が車掌車ヨ14740と連結され、プラットホームに展示されている形で静態保存されています。隣接する野球場は最近改修され、サッカー場と兼用できる芝生球技場となりました。
園内を走るミニSL「SLチビクロ号」はライブスチーム型で、D51 272とC57 57の2種類が存在します。利用日は水曜日、土曜日、日曜日、祝日および学校休日で、雨天・雪天や年末年始は運行休止となります。料金は小学生未満は無料、小学生は1回30円、中学生以上は1回70円です。駅舎はバリアフリー設計が施されており、毎年秋には「せたがやこどもSLまつり」が開催され、特別記念列車の運行や鉄道模型の展示イベントなどが行われます（開催年によって内容が異なることがあります）。
かつては石炭を使用して運転されていましたが、2004年にボイラーの検査期限が切れた際、諸事情により更新を行わず、現在は2機ともバッテリー駆動に改造されています。
「プレーパーク」は子供の自主性や主体性、社会性を育むことを目的に、公園内の禁止事項をすべて撤廃した「開放区」です。この区域では、子供の好奇心を尊重し、常駐のプレーリーダーや地域のボランティアの指導のもと、子供たちが自作した遊具を使用することができるほか、木登りや穴掘り、さらには火遊びまで可能です。ただし、それに伴うケガなどは子供の自己責任が求められます。
この施設は1979年に国際児童年記念事業として開設されましたが、こうした設備は全国的にも珍しく、現在でも先進的な試みとして評価されています。
噴水広場に隣接する小高い丘を登ると、タイムカプセルがあります。このタイムカプセルは昭和57年（1982年）10月、世田谷区制50周年を記念して埋設されたもので、開封は埋設から50年後、1982年から50年後にあたる2032年です。カプセルの中には「当時の文化を表すさまざまな資料」が収められています。
世田谷公園へのアクセスは以下の通りです。