赤坂サカスは、東京都港区赤坂5丁目にある再開発複合施設です。この施設には、TBSホールディングスやその子会社であるTBSテレビ、TBSラジオなどの本社が所在するTBS放送センター(ビッグハット)が含まれています。
赤坂サカスは、2008年3月20日にグランドオープンした再開発複合施設で、TBS放送センターを中心に、オフィス・商業複合施設「赤坂Bizタワー」、劇場「赤坂ACTシアター」、ライブハウス「赤坂BLITZ」、賃貸住宅「赤坂 ザ レジデンス」など、多様な施設が集まっています。総事業費は約770億円にのぼり、その規模と多機能性から、東京都内でも特に注目される都市開発プロジェクトとなっています。
TBSは、1953年に旧日本軍の近衛歩兵第3連隊跡地を買収し、赤坂に根を下ろしました。その後も土地を買い足し、約5.5ヘクタールにおよぶ広大な敷地を保有するに至りました。この敷地は、TBSの本社移転に伴い、再開発の対象となり、赤坂サカスの基盤が形成されました。赤坂サカスは、TBSにとって、収益を支える不動産事業の一環としても重要な位置付けを持っています。
赤坂サカスの中核となる「赤坂Bizタワー」は、地上39階、高さ約180mのオフィス・商業複合施設です。このタワーは、赤坂のビジネスの中心地として、多くの企業や店舗が集まる拠点となっています。
「赤坂ACTシアター」は、国内外の舞台公演やイベントが行われる劇場です。その規模と設備から、多くの著名な公演がここで開催され、エンターテインメントの重要な拠点となっています。
元々はライブハウスとして運営されていた「赤坂BLITZ」ですが、2020年9月22日に閉館し、その後は観覧機能付きスタジオ「TBS AKASAKA BLITZ STUDIO」として生まれ変わりました。このスタジオは、TBSのテレビ番組制作の場として重要な役割を果たしています。
「赤坂 ザ レジデンス」は、地上21階建て、全133戸の高級賃貸住宅です。住戸のファサードを曲面に設計し、プライバシーを確保する工夫がなされています。また、24時間365日のバレーサービスやフロント機能を備えた、ホテルライクなサービスが特徴です。
赤坂サカスの「サカス」という名称は、桜を「咲かす」という意味と、赤坂に多く存在する「坂」を組み合わせたものです。また、ローマ字表記「akasaka Sacas」を後ろから読むと「SACA・SAKA・SAKA」となり、これも「坂」を象徴しています。
「スタジオSacas」は、Sacas広場に設置されていた常設テレビスタジオです。『イブニングワイド』終了後に解体されましたが、開設当初は多くの番組収録が行われていました。
「SMAP SHOP」は、2009年から毎年期間限定で赤坂サカスにオープンしていましたが、2016年末のSMAP解散に伴い閉店しました。このショップは、多くのファンに愛され、赤坂サカスの名物の一つとなっていました。
「赤坂ギャラリー」は、開業当時は展示スペースとして一般に貸し出されていましたが、後にTBSの番組紹介スペースとして使用されました。現在は休館となっており、ギャラリースペースへの立ち入りはできません。
赤坂サカスでは、様々な大型イベントが開催されてきました。例えば、2008年に初めて開催された「夏Sacas'08」や、冬の「White Sacas」などがあり、これらのイベントは多くの来場者を集め、赤坂サカスの魅力をさらに高めています。
赤坂サカスは、東京都港区赤坂の中心地に位置し、多彩な施設とイベントが揃う複合施設です。TBSの本社が所在することで、放送業界との深い関わりを持ちつつも、商業施設や住宅地としても多くの人々に利用されています。再開発を経て誕生したこの地は、今後も東京の新たな名所として多くの人々に親しまれることでしょう。