表参道ヒルズは、東京・表参道に位置する、商業施設、住宅施設、及び駐車場からなる複合施設です。この施設は、1927年に竣工した同潤会青山アパート(渋谷アパート)の再開発プロジェクトとして、2006年2月11日に開業しました。表参道ヒルズはその洗練されたデザインと、国内外の有名ブランドが揃うことで知られています。
表参道ヒルズは、表参道の全長約250メートルに渡る敷地に立地しており、地上6階、地下6階から構成されています。本館、西館、そして同潤館の3つの主要な建物から成り立ち、地下3階から地上3階には商業施設が、4階以上は住居施設が配置されています。
表参道の緩やかな傾斜に合わせて、建物内部の床もスロープ状に設計されているのが大きな特徴です。本館の内部は6層分の吹き抜け構造となっており、その周囲を「スパイラルスロープ」と呼ばれるらせん状の通路が取り囲んでいます。このユニークな設計により、訪れる人々は自然な流れで施設内を移動することができます。
表参道ヒルズは、かつてこの地に存在した同潤会青山アパート(1927年竣工)の跡地に建設されました。同潤会青山アパートは、築80年を経過した歴史的建造物であり、その再開発は森ビルが中心となって進められました。施設の設計は著名な建築家である安藤忠雄氏が担当し、現代的なデザインとともにケヤキ並木の景観との調和が図られました。
表参道ヒルズの敷地は、細長く道路に挟まれた特異な形状をしており、高層建築を建てることが難しい場所でした。しかし、斜線制限や周辺環境との調和を考慮して、地上部分は3階建てとし、地下3階を加えた全6層のフロア構成としました。この設計により、ケヤキ並木との一体感を保ちながら、施設の機能性も確保されています。
表参道ヒルズの外部照明は、照明デザイナーの内原智史氏が担当し、夜間には美しいイルミネーションが表参道の景観を彩ります。また、空調、衛生、電気に関わる設備設計は森村設計が担当し、快適な施設運営を支えています。
再開発に際して、かつての同潤会青山アパートの一棟が新たに再現され、「同潤館」として商業施設として活用されています。この建物は、歴史的な遺構を現代に伝える役割を果たしており、表参道ヒルズの中でも特別な存在となっています。
当初の再開発計画では、隣接する渋谷区立神宮前小学校を施設内に取り込む案も検討されていました。この案は、市民へのプロポーザルで多くの支持を集めましたが、官民協力の難しさや資金的な問題から、最終的には現在のプランが採用されました。
表参道ヒルズは、半年に一度、2日連続の全館休業日を設ける予定があり、過去には2007年8月21日に全館休館した実績があります。
表参道ヒルズへのアクセスは非常に便利です。最寄りの鉄道駅は以下の通りです: