概要
渋谷公園通りは、東京都渋谷区の宇田川町から神南に通じる道路の愛称で、南端の「神南一丁目」交差点から北端の「渋谷区役所前」交差点まで約450メートルにわたる緩やかな坂道です。ファッションビルや飲食店、公共施設が建ち並ぶ繁華街となっており、渋谷のトレンドを象徴するストリートとして知られています。
由来
1970年(昭和45年)、渋谷区役所や渋谷公会堂が現在地に完成し、それに伴い「区役所通り」と呼ばれていました。1973年(昭和48年)6月14日、西武百貨店系列(当時)の渋谷PARCOがオープンしたことを契機に、渋谷区役所通商店街の発案で「渋谷公園通り」と改称されました。名称の由来は、通りが代々木公園へ至る坂道であり、「パルコ(parco)」がイタリア語で「公園」を意味していたことにちなんでいます。
交通環境整備
2002年(平成14年)、渋谷区制施行70周年を記念して、公園通りの道路環境が整備されました。渋谷公園通商店街振興組合の協力により、全国に先駆けて新しい交通環境整備システムが導入され、交通渋滞や違法駐車などが大幅に改善されています。
渋谷区役所前駐車場
2002年(平成14年)7月に竣工した駐車場で、総面積3900 m²、駐車台数650台の24時間営業の地下駐車場です。渋谷区役所前の公園通りから直接進入でき、慢性的な駐車場不足を解消しました。
道路整備工事
2002年(平成14年)10月に道路整備工事が完了し、車道の幅を9mから7mに縮小しました。これにより違法駐車が減少し、縮小した2m分は歩道の幅拡大に充てられ、歩行者の通行がスムーズになりました。また、景観向上策として、季節の花を植えたプランターが車道と歩道の境界に設置されています。
特徴とランドマーク
渋谷公園通りは、大型複合店のファッションビルや中小規模のブティック、カフェやファストフードなどの飲食店、公共施設が多く建ち並んでいます。渋谷のファッションや流行を象徴するメインストリートの一つで、昼夜を問わず人々が往来する繁華街です。以下に、南側(渋谷駅方面)から北側(渋谷区役所・NHK方面)へ向かって代表的なランドマークを紹介します。
神南一丁目交差点から勤労福祉会館前交差点まで
- 渋谷MODI(旧マルイシティ渋谷店):丸井系列の大型ファッションビル。
- ディズニーストア渋谷店:ウォルト・ディズニー・ジャパン直営店。
- 渋谷HUMAXシネマ:ヒューマックスシネマの映画館。
- 西武渋谷店ロフト館:大型雑貨店。
- 東京山手教会:日本基督教団の合同教会。
- 渋谷PARCO:大型ファッションビル。2019年にリニューアルオープン。
勤労福祉会館前交差点から宇田川町交差点まで
- 勤労福祉会館:渋谷区役所の公共施設。
- hotel koé tokyo:渋谷PARCO part2跡地に開業のホテル・店舗。
- ユナイテッドアローズ渋谷公園通り店:セレクトショップ。
- 渋谷東武ホテル:東武ホテルグループのホテル。
宇田川町交差点から渋谷区役所前交差点まで
- 渋谷区役所
- 渋谷区保健所
- 渋谷税務署
- 渋谷公会堂:2019年に再開業。
- 渋谷区役所前駐車場:24時間営業の地下駐車場。
渋谷区役所前交差点から北側
- NHK放送センター:日本放送協会の本部やNHKホール。
- 国立代々木競技場:スポーツやコンサート、大型イベントに使用される施設。
- この北側には代々木公園や明治神宮、原宿駅などがあります。
プチ公園通り
プチ公園通り(プチこうえんどおり)は、渋谷公園通りの東側にあるファイヤー通りとの間に挟まれた細い路地の愛称です。神南一丁目の神南坂フレームから北谷公園へ抜ける坂道で、「プチ(petit)」というフランス語が由来です。
特徴とランドマーク
プチ公園通りは南から北へ登る緩やかな坂道で、最先端の流行を取り入れたセレクトショップやブティック、ギャラリー、カフェ、美容院が建ち並んでいます。以下に、南側(渋谷駅方面)から北側(渋谷区役所・NHK方面)へ向かって代表的なランドマークを紹介します。
南側(渋谷駅方面)
- ハイマンテン神南ビル(日本生命渋谷アネックス):サイゼリヤや日本国際放送などが入居。
- 神南坂フレーム(FRAME):ファッションビル。レストランやラウンジ、クラブなども入居。
- ビームス(BEAMS):プチ公園通り界隈で複数店舗を展開。
- パークアベニュー神南:高級賃貸マンション。
北側(渋谷区役所・NHK方面)
- 北谷公園:渋谷区の公園で、公園通りを見下ろす高台に位置。
- 東京山手教会:日本基督教団の合同教会。
- その他、周辺には中小規模のビルが立ち並び、美容院やカフェ、飲食店、ギャラリーなども多数見られます。