施設の概要
東棟(マークシティイースト)
渋谷マークシティは、2棟のビル「イースト」(EAST=東)と「ウエスト」(WEST=西)で構成されています。東棟である「マークシティイースト」は、ハチ公広場側、京王井の頭線渋谷駅の上に建設されました。この棟には、5階から25階までに渋谷エクセルホテル東急が入居しており、408室の客室を提供しています。また、1階のイースト入口前は、TBSテレビの深夜番組『ランク王国』のインタビュースポットとしても知られています。
西棟(マークシティウエスト)
「マークシティウエスト」は、道玄坂上側、東京メトロの車両基地上に建てられました。この棟には11階から23階までにオフィスが配置され、5階にはエントランスロビーがあります。また、5階にはバスターミナルもあり、高速バスや空港リムジンバスが発着する拠点となっています。これにより、渋谷エリアの交通利便性が大幅に向上しました。
施設の特徴とコンセプト
渋谷マークシティは、京王電鉄、東京メトロ、東急が共同で所有する土地を有効活用し、1994年に着工、2000年4月7日にオープンしました。この施設は、老朽化した既存施設の更新を目的とし、鉄道施設上空の利用を通じて渋谷エリア全体の活性化を図るべく計画されました。特に、鉄道の相互アクセス改善や道玄坂を含む街の回遊性向上を重視しています。
ショッピングモール「マークシティモール」
渋谷マークシティ内には、東西を貫く遊歩道が設置されており、その周囲には「マークシティモール」として約65店舗が展開されています。これにより、新しいショッピングスポットとしても注目を集めています。
「MARK」の名称の由来
「SHIBIYA MARK CITY(渋谷マークシティ)」の「MARK」は、以下の4つのコンセプトワードに由来します:
- Mail:遊歩道を指し、ショッピングモール等の街区の特徴をPR。
- Access:交通の便の良さを強調。
- Railroad:鉄道会社(営団〈当時〉・東急・京王)による事業の架け橋。
- Key:渋谷のキーポイントとして情報発信地区の中心を示す。
運営と主要テナント
渋谷マークシティの運営は、京王電鉄、東京メトロ、東急の三社が持分出資する株式会社渋谷マークシティが行っています。各社がそれぞれの商業区画や施設を共有する形で運営されています。
ホテル「渋谷エクセルホテル東急」
「渋谷エクセルホテル東急」は、EAST棟の5階から25階にわたり、408室の客室を提供しています。フロント・ロビー・ラウンジは5階にあり、渋谷エリアでの宿泊需要に応えています。
バスターミナルと交通アクセス
渋谷マークシティの5階にはバスターミナルがあり、高速バスや空港連絡バスが発着しています。特に、京王電鉄バスグループによる共同運行便や東京空港交通のリムジンバスが中心となっています。このバスターミナルは、WESTとEASTを結ぶ連絡通路の屋上に位置し、渋谷エクセルホテル東急とも直結しています。
飲食店
渋谷マークシティ内には、数多くの飲食店が出店しています。代表的な店舗には、「トラットリア ディ ペッシェパッパーレ イタリア」「梅丘寿司の美登利」「エクセルシオール カフェ」「スターバックスコーヒー」「Soup Stock Tokyo」などがあります。これらの店舗は、EASTとWESTの両棟に分散しており、訪れる人々に多様な食の選択肢を提供しています。
旧バスターミナルの歴史
渋谷マークシティが建設される以前、このエリアにはすでにバスターミナルが存在していました。特に、東急玉川線(玉電)廃止後に渋谷駅跡を利用して設置されたバスターミナルは、多くのバス路線が発着する交通の要所として機能していました。しかし、既存のバスターミナルは飽和状態に達していたため、新たに渋谷マークシティが開発されることとなり、現在のバスターミナルにその機能が引き継がれました。
渋谷マークシティの影響と展望
渋谷マークシティのオープンは、渋谷駅周辺の人の流れを大きく変えたとされています。特に、20歳代後半以上の女性をターゲットにした『オトナ発信地』というコンセプトは、渋谷の新たな魅力を創出しました。今後も、渋谷マークシティは渋谷エリアの重要な商業施設として、地域の活性化に貢献し続けることでしょう。