南極・北極科学館は、2010年7月24日に東京都立川市にある国立極地研究所の施設として開設されました。科学館は、南極・北極に関する研究や観測の情報を発信する拠点として、一般の人々に向けた展示や教育活動を行っています。
国立極地研究所(National Institute of Polar Research)は、大学共同利用機関法人情報・システム研究機構の構成機関で、南極や北極、周辺地域に関する観測や研究を多岐にわたる分野で行っています。1961年に設立が勧告され、1973年に創設されたこの研究所は、様々な歴史を経て現在に至っています。
国立極地研究所の設立は、日本学術会議の勧告を受けて1961年に始まりました。以下は主な沿革です。
科学館では、南極・北極に関する多彩な展示が行われており、訪問者はこれらの地域における科学研究や観測活動の歴史、成果について学ぶことができます。
日本の南極観測は、昭和基地の開設から始まりました。昭和基地は、1957年に第1次南極地域観測隊によって設立され、以来65年以上にわたって南極観測が続けられています。展示には、観測で使用された雪上車や防寒着、犬ぞりなどの貴重な資料が含まれています。
直径4メートルのドームスクリーンで、南極・北極で撮影されたオーロラの映像を楽しめるシアターです。混雑時には立ち見となる場合もあります。
南極やグリーンランドの氷床は、過去の地球の気候や環境を記録した「タイムカプセル」と言えます。このコーナーでは、氷や大気の観測に関する展示が行われています。
昭和基地は現在、約60棟の建物と多くの観測機器を備えた科学基地です。基地のライブ映像やジオラマ、越冬隊員の生活風景などが展示されています。
南極で発見された岩石や隕石は、地球の歴史や太陽系の成り立ちを解明するための重要な手がかりです。観測隊が採取した隕石や岩石の実物を顕微鏡で観察することができます。
南極の過酷な環境でも生きるコケや地衣類、南極海の豊かな生態系についての展示があります。動物にカメラや記録計を装着して、海洋環境の観測を行う研究も紹介されています。
昭和基地はオーロラ観測の名所であり、南極観測隊は65年以上にわたりオーロラの研究を続けています。S-160JA型オーロラ観測ロケットの実寸模型などが展示されています。
北極は地球温暖化の影響を最も受ける地域の一つです。北極の環境変化や人々への影響についての展示が行われています。
入場料は無料です。
東京都立川市緑町10番地の3に位置しています。アクセスは以下の通りです。