古代オリエント博物館は、東京都豊島区池袋のサンシャインシティ内にある専門博物館です。公益財団法人として運営されており、古代オリエントに関する資料の収集や展示、調査研究を行っています。1978年に日本初のオリエント専門博物館として開館し、西アジアや中央アジア(シルクロード)に関連する約4000点の考古資料や美術品を収蔵しています。
古代オリエント博物館は、古代オリエントに関する豊富な資料を収集し、展示することに加えて、調査研究も行っています。これまでにシリアやウズベキスタンのダルヴェルジン・テペ遺跡などで発掘調査を実施しており、これらの活動を通じてオリエント地域の歴史や文化の理解を深めています。
博物館には西アジアや中央アジアに関連する考古資料や美術品が約4000点収蔵されています。これらの展示物には、古代エジプトやメソポタミアの文化を紹介するものや、シルクロードを通じて伝わった工芸品などが含まれています。
古代エジプトでは、国王であるファラオが神として絶大な権力を持つ独特の王朝文化が栄えました。博物館では、この魅惑的な文化の一端をカラフルなキャラクターレリーフや彩色された美術品を通じて紹介しています。
シルクロードは東の中国と西の地中海地域を結ぶ大交易路として、様々な思想、宗教、工芸品、デザインが行き交いました。博物館では、この文化の交流がもたらした影響を紹介しています。
イラン高原はオリエント文明の東方への窓口であり、中央アジアやインド亜大陸における都市文明の発展に大きな影響を与えました。展示物には、イランの墓に副葬されていたこぶ牛形の容器などがあり、古代イランの文化を垣間見ることができます。
メソポタミアは、ティグリス川とユーフラテス川に挟まれた地域で、世界最古の都市文明を生み出しました。文字の発明や国家の成立など、現代の社会に多大な影響を与えたこの地域の遺物が展示されています。
オリエント地域は人類史の先駆的な舞台であり、約100万年前から文明の成立までの長い歴史が存在します。展示では、狩猟採集を行っていた旧石器時代以来の人類の生活様式の変遷や、農耕・牧畜の発展を辿ることができます。
古代オリエント博物館は、1977年(昭和52年)に財団法人として設立されました。1978年(昭和53年)10月5日に開館し、初代館長は著名な考古学者の江上波夫氏が務めました。その後も歴代の館長が研究や展示の発展に尽力し、2010年には公益財団法人に移行しました。
開館時間:10:00〜17:00
休館日:展示替時、年末年始
入館料(常設展):大人600円、大・高校生500円、小中学生200円(土曜日曜は児童生徒は無料)
JR、東京メトロ、西武池袋線、東武東上線池袋駅(東口)より徒歩15分、または東京メトロ有楽町線東池袋駅から徒歩5分の位置にあります。サンシャインシティ内に所在するため、アクセスも非常に便利です。
博物館は、古代オリエントの豊かな歴史と文化を感じることができる貴重な場所です。訪れることで、遥か昔の文明の息吹を感じることができるでしょう。