石川島公園は、東京都中央区佃2丁目および3丁目に位置する隅田川・隅田川派川・朝潮運河沿いに広がる区立の都市公園です。この公園は、1990年(平成2年)4月に開園し、面積は約3.3ヘクタールを誇ります。中央区立の近隣公園として、多くの人々に親しまれています。
石川島公園は、中央大橋から相生橋の先まで細長く広がる公園です。中央大橋の南側には佃公園があり、これらの公園は隅田川テラスによって繋がっています。この公園は、大川端リバーシティ21の一部として1986年(昭和61年)に都市計画が決定され、1988年から工事が開始されました。そして、2年後の1990年に部分的に完成し、現在の姿に至っています。
「石川島」という名前は、佃二丁目の江戸時代からの旧名に由来しています。この地を領していた石川家(横浜市戸塚区が本貫)にちなんで名付けられたもので、この地に設立された造船所を起源とするIHI(石川島播磨重工業)の旧社名とも関連しています。
石川島公園は、隅田川テラスを擁し、隅田川の美しい景色を楽しむことができる公園です。昼間は子供連れの家族が多く訪れ、夜になると静寂が訪れます。夜間もそれほど暗くはありませんが、対岸の越中島公園や新川公園と比較すると、夜景やデートスポットとしてはあまり適していないかもしれません。しかし、春には桜が咲き誇り、花見スポットとしても人気があります。
石川島公園は、上段と下段の2段構造になっています。下段は満潮時や大雨後に一部が浸水することがありますが、親水テラス(隅田川テラス)を備え、水と触れ合える場となっています。上段と下段はスロープで繋がっており、自転車や車椅子でも移動が可能なバリアフリー設計となっています。上段の北端にある広場は1999年(平成11年)に作られ、隅田川と友好河川の提携をしているフランスのセーヌ川にちなんで「パリ広場」と名付けられています。また、下段の北端からの景色は、まるで客船の先端から眺めるような壮大な風景が広がります。
都心に近いにもかかわらず、石川島公園は利用者が少なく、静かに過ごせる場所として知られています。このため、ジョギングや散歩を楽しむ人々にとって理想的な環境となっています。公園は通年入園が自由で、無料で利用することができます。公園内にはベンチやトイレが設置されており、飲料の自動販売機や専用駐車場、子供用遊具はありませんが、夜間もやや明るく保たれています。また、隅田川テラスの親水エリアではカルガモや冬になるとオナガガモ、マガモ、ヒドリガモ、ホシハジロ、オオバンなどの水鳥が観察できることでも知られています。
石川島公園は、信号が無く車が少ないことや、夜でも比較的明るく、景色が良いこと、通路が整備されていることなどの理由から、犬の散歩やウォーキング、ジョギングに適した経路が多く利用されています。徒歩で一周約40分程度のコースがあり、以下の経路がよく利用されています:
越中島公園 ⇔ 相生橋 ⇔ 石川島公園 ⇔ 中央大橋 ⇔ 新川公園 ⇔ 永代橋 ⇔ 永代公園 ⇔ 越中島公園
石川島公園へのアクセスは以下の通りです:
都営地下鉄大江戸線・東京メトロ有楽町線「月島駅」から徒歩7分
JR京葉線・東京メトロ日比谷線「八丁堀駅」から徒歩9分
東京メトロ東西線・東京メトロ日比谷線「茅場町駅」から徒歩16分