施設の概要
京橋エドグランは、東京メトロ銀座線の京橋駅に直結しており、東京駅からも徒歩5分という非常に便利な立地にあります。この再開発は、2001年に発足した「まちづくり検討会」から始まり、約15年の歳月をかけて実現しました。再開発の特徴として、開発区域内にある歴史的建造物「明治屋京橋ビル」を保存・活用し、区域内の区道を廃止して歩行者専用の通路を設けるなど、周辺環境との調和を重視した点が挙げられます。
建物の構成
京橋エドグランは、「再開発棟」と「歴史的建造物棟(改築)」の2つの建物から構成されています。再開発棟は地下3階、地上32階建てで、主に商業施設や賃貸事務所として利用されています。一方、歴史的建造物棟は、地上8階建てで、明治屋京橋ビルの保存を目的に改築されたものです。
商業施設と公共公益施設
再開発棟の低層階には、飲食店を中心とした30店舗が入居しており、訪れる人々に多彩な食の選択肢を提供しています。また、上層階は賃貸事務所として利用されており、快適なオフィス環境を提供しています。さらに、中央区の帰宅困難者一時滞在施設として指定されており、災害時には数千人を収容できる設備が整っています。
開発コンセプト
京橋エドグランの開発コンセプトは、「根ざし、育ち、実を結ぶ - Like A Big Tree.」というテーマに基づいています。江戸時代から続く京橋の歴史を大切にしつつ、未来を見据えた発展を目指しています。このコンセプトは、京橋が持つ豊かな歴史と新しい時代に向けた挑戦を象徴しています。
沿革
再開発プロジェクトの沿革は、2001年に「京橋二丁目西地区まちづくり検討会」が発足したことから始まり、その後、様々な段階を経て、2016年に京橋エドグランが開業するに至りました。主な沿革は以下の通りです:
- 2001年8月:「京橋二丁目西地区まちづくり検討会」発足
- 2002年7月:都市再生緊急整備地域「東京駅・有楽町駅周辺地区」指定
- 2003年7月:「京橋二丁目西地区再生協議会」発足
- 2006年2月:「京橋二丁目西地区再開発準備組合」設立
- 2009年6月:「都市計画決定」告示
- 2011年7月:東京都知事による「京橋二丁目西地区市街地再開発組合設立」認可
- 2016年11月25日:京橋エドグラン開業
市街地再開発事業の意義
京橋エドグランは、市街地再開発事業の一環として、東京駅前地区のまちづくりをリードする役割を担っています。明治屋京橋ビルの保存・活用を通じて、中央通の歴史的な景観形成に寄与しています。また、観光や歴史をテーマにした文化交流の拠点として、国際観光都市の情報発信を目指しています。
文化財としての明治屋京橋ビル
明治屋京橋ビルは、1933年に明治屋の事務所と店舗を兼ねた本社社屋として建設されました。この建物は、昭和初期のルネサンス様式による近代建築であり、民間建物では初めて地下鉄駅と一体化して建設された最古のビルです。その歴史的・文化的価値から、区指定有形文化財として保存されています。
交通アクセス
京橋エドグランは、JR山手線・京浜東北線の東京駅から徒歩5分、東京メトロ銀座線の京橋駅から徒歩1分、都営浅草線の宝町駅から徒歩6分という便利な場所に位置しています。また、京橋二丁目停留所には、東京駅八重洲口から無料巡回バスのメトロリンク日本橋も停車します。
まとめ
京橋エドグランは、歴史と現代が共存する場所として、訪れる人々に多彩な体験を提供しています。その便利な立地と多機能な施設構成は、ビジネス、ショッピング、観光の拠点として非常に魅力的です。さらに、歴史的建造物を保存しつつ、未来に向けた発展を目指すこの施設は、京橋の新たなシンボルとなっています。