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三井記念美術館

(みつい きねん びじゅつかん)

三井記念美術館は、旧三井財閥の家系に伝わる貴重な美術品を収蔵し、展示するために設立された美術館です。公益財団法人三井文庫によって運営されており、東京都中央区日本橋室町にある歴史的な建造物である三井本館の7階に位置しています。

歴史

三井文庫別館の設立と三井記念美術館への改称

1985年、東京都中野区上高田にある三井文庫の本館に、文化史研究を目的とした「三井文庫別館」が併設されました。この施設では、三井家に伝わる美術品や郵便切手などの寄贈を受け、収集・研究・一般公開が行われました。

2005年10月8日、三井文庫別館の一般公開施設としての機能は、日本橋室町にある三井本館へと移転され、「三井記念美術館」として新たに開館しました。この三井本館は、旧三井鉱山が入居していた歴史的建造物で、国の重要文化財にも指定されています。

リニューアルオープン

2022年(令和4年)、三井記念美術館は空調設備や照明、床、エントランス、映像ギャラリー、ショップなどの改修工事を経てリニューアルオープンしました。改修後の延べ床面積は3,301.52平方メートル、美術館の面積は2,865平方メートル、展示室の面積は914平方メートルとなり、さらに充実した展示環境を提供しています。

主な収蔵品

三井家は、総領家(北家)を含む11の家系に分かれていますが、三井記念美術館にはそのうちの北家(総領家)、新町家、室町家、南家、伊皿子家、本村町家、さらに親戚関係にある鷹司家から寄贈された文化財が収蔵されています。その総数は約4,000点にのぼります。

北家(総領家)からの寄贈品

北家(総領家)からは、三井文庫別館開設時に11代当主である三井八郎右衛門(三井高公、1895-1992)から寄贈されたものが多く含まれています。円山応挙が三井家のために描いた『雪松図』や、国宝に指定されている刀剣類、藤原定家の日記の一部である「熊野御幸記」、金剛右京家伝来の能面類などが代表的な収蔵品です。

新町家からの寄贈品

新町家からの寄贈品は、同家10代当主である三井高遂(みつい たかなる、1896-1986)から寄贈されたもので、火葬墓から出土した日本最古の年紀を持つ「船氏王後墓誌」(ふなしおうごぼし)が特に著名です。

室町家からの寄贈品

室町家からの寄贈品は、1993年(平成5年)に寄贈されたもので、日本製の陶磁器としては数少ない国宝である志野茶碗「卯花墻」(うのはながき)が含まれています。

その他の収蔵品

その他にも、三井新町家当主である三井高堅(みつい たかかた、1867-1945)の収集にかかる中国古拓本の「聴氷閣(ていひょうかく)コレクション」、南家当主である三井高陽(みつい たかはる、1900-1983)の収集による世界有数の郵趣コレクションなどが収蔵されています。

代表的な収蔵品

国宝

重要文化財

交通アクセス

三井記念美術館は、東京都中央区日本橋室町2-1-1の三井本館7階に位置しています。

最寄り駅からのアクセス

Information

名称
三井記念美術館
(みつい きねん びじゅつかん)

銀座・日本橋・月島

東京都