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亀戸香取神社

(かめいど かとり じんじゃ)

香取神社は、東京都江東区亀戸に位置する歴史ある神社です。通称は亀戸香取神社と呼ばれています。御祭神は経津主神(ふつぬしのかみ)で、日本書紀によれば武功の神とされています。

創建と歴史

神社の起源

亀戸香取神社の創建は、665年(天智天皇4年)に遡ります。藤原鎌足(当時は中臣鎌足)が東国へ下向した際、「亀の島」と呼ばれたこの地に船を寄せ、香取神宮から分霊を勧請し、太刀一振を納めて旅の安全を祈ったことが神社の起源とされています。

平将門討伐の祈願と「勝矢祭」

天慶年間(938年-947年)、平将門の乱において、藤原秀郷が平将門討伐の際、亀戸香取神社で戦勝祈願を行い、祈りが成就したため弓矢を奉納し、「勝矢」と命名しました。この出来事をきっかけに、源頼朝や徳川家康など多くの武将たちからの崇敬を集め、武道修行者の祖神として広く信仰されました。

この古事に基づき、現在も毎年5月5日に「勝矢祭」が行われています。武者行列や平安時代の装束を身にまとった行列が亀戸の街を練り歩くこの祭りは、多くの人々を魅了しています。

武道家と武将の崇敬

歴代天皇をはじめ、源頼朝や徳川家康などの武将たちが香取神社を信仰してきました。また、剣豪の塚原卜伝や千葉周作を含む多くの武道家たちもこの神社を崇敬し、武道修行の神として祈りを捧げました。現在でも、スポーツ関係者が神社を訪れ、勝利を祈願しています。

近年の発展とスポーツ振興

近年では、香取神社の宮司が祭神を「スポーツ振興の神」として紹介し、テレビ番組「スーパーJチャンネル」でも取り上げられたことから、スポーツ関係の参拝者が増加しました。現在では全国各地からスポーツ大会や試合の勝利を願う参拝者が訪れる神社となっています。

御祭神とその神徳

経津主神の神徳

香取神社の御祭神である経津主神(ふつぬしのかみ)は、武功の神として崇められ、国家鎮護の役割を担っています。また、農業や国土開発においても功績があり、「産業の祖神」としても知られています。そのため、古代より大和朝廷や中臣氏(後の藤原氏)に篤く信仰され、忠誠が尽くされました。

香取神社の由緒

亀戸香取神社は、藤原鎌足が東国下向の際に船を寄せ、旅の安全を祈願したことに始まります。また、平将門の乱を平定した藤原秀郷が弓矢を奉納し、「勝矢祭」が現在でも伝統行事として続いています。元禄10年の検地では、徳川家の社寺帳にも記載され、古都古跡12社の一つとしても数えられています。

神社の祭祀と行事

勝矢祭

「勝矢祭」は藤原秀郷の勝利祈願に由来する祭りで、5月5日に行われます。祭りでは、平安時代の装束を身にまとった氏子や地元の小学生が参加する武者行列が亀戸の街を練り歩き、毎年10万人以上の人々が見物に訪れます。

亀戸大根収穫祭・福分けまつり

亀戸地区の小学校や中学校で収穫された亀戸大根を奉納する「亀戸大根収穫祭」と「福分けまつり」は、亀戸地域の伝統的な行事です。江戸時代末期から栽培が始まった亀戸大根の復活活動により、現在でも地域の小学校で栽培されています。

こんにゃく神輿

香取神社の「こんにゃく神輿」は、釘や金具を使用せずに寄木細工の技法で組み立てられた珍しい神輿です。この神輿は持ち上げると独特な揺れ方をし、「こんにゃく」のように柔らかく動くことから、その名がつきました。日本国内でこのような神輿は非常に珍しく、香取神社を含めて2基しか存在しません。

交通アクセス

香取神社へのアクセスは、JR総武線(各駅停車)や東武亀戸線の亀戸駅北口(アトレ口)から徒歩約10分です。蔵前橋通りには鳥居があり、参道は「亀戸香取勝運商店街」として知られています。

Information

名称
亀戸香取神社
(かめいど かとり じんじゃ)

亀戸・葛西・門前仲町

東京都