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NTTドコモ代々木ビル(ドコモタワー)

(NTT Docomo Yoyogi Building (Docomo Tower))

NTTドコモ代々木ビルは、東京都渋谷区千駄ヶ谷に位置するNTTドコモの超高層ビルで、通称「ドコモタワー」とも呼ばれています。このビルは新宿駅の南側および代々木駅の東側に位置し、その圧倒的な存在感から「新宿のエンパイアステートビル」とも称されています。

ビルの概要

1990年代半ば、NTTドコモは携帯電話の急速な普及を見越して、新たな中継基地の建設を決定しました。その結果、東京都心部に位置する旧国鉄新宿貨物駅の跡地が選ばれ、1997年12月に工事が開始され、2000年9月に竣工しました。このビルは高さ239.85メートルを誇り、都内でも特に高い建築物の一つとなっています。

特徴的なデザイン

NTTドコモ代々木ビルのデザインは、1930年代に建設されたニューヨークの摩天楼を思わせるものであり、その独特な外観は新宿のランドマークとなっています。特に、建物の上部にはマイクロ波アンテナを設置するための尖塔部分があり、この構造がビル全体の高さを引き立てています。また、ビルは都市環境との調和を意識して設計されており、街並みに新しい印象を与える存在となっています。

建築プロジェクトの背景

NTTドコモがこのビルを建設するにあたって、特に注目すべきはその立地です。都心部での新たな中継基地の設置が不可欠とされ、旧国鉄の新宿貨物駅跡地が最適と判断されました。この敷地は三角形をしており、周囲の道路に接する部分には公園や広場が配置されています。

内部の構造

ビルの内部は主にNTTドコモの業務用に使用されており、一般の商業ビルとは異なります。地上50階建てのこのビルですが、実際のオフィススペースは地上14階までに限られており、それ以降のフロアは通信設備が設置された機械室として使用されています。25階相当部分が通常のビルでいう「屋上」に該当し、そこから上部はアンテナ設置のためのスペースとなっています。

上層部の特徴と工法

ビルの上層部は、アンテナを設置するために設けられた尖塔部分であり、鉄骨と外壁のみで構成されています。この部分は空洞となっており、通常のビルとは異なる特殊な工法が採用されました。特に、200メートルの高さまで地上から直接クライミングクレーンを伸ばすという、日本では異例の工法が用いられました。

頂上にあるデリッククレーン

ビルの頂上には、高さ32メートルのデリッククレーンが設置されています。これは、ビルの一部としてIUKが建設したもので、アンテナの方向調整や機材の吊り上げに使用されています。デリックを含めたビルの全高は272メートルに達します。

大時計

NTTドコモ代々木ビルの北側には、直径約15メートルの大時計が設置されています。これは、NTTドコモの設立10周年を記念して2002年に設置されたもので、シチズングループのシチズンTICが制作しました。時計の針は約1トンもあり、このビルはかつて「世界一高い時計台」としても知られていました。

その他の情報

NTTドコモ代々木ビルには、一般の商業施設としての機能はなく、関係者以外の立ち入りは制限されています。ただし、別館である「アネックスI」には、ドコモショップ代々木店や飲食店が入居しており、周辺の住民や訪問者にとって便利な施設となっています。

アクセスと利用情報

NTTドコモ代々木ビルは、新宿駅から徒歩圏内にあり、代々木駅からもアクセスが良好です。そのため、多くの観光客がこのビルを訪れ、都内の観光名所の一つとしても知られています。

Information

名称
NTTドコモ代々木ビル(ドコモタワー)
(NTT Docomo Yoyogi Building (Docomo Tower))

新宿

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