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新宿アルタ

(Shinjuku ALTA)

新宿アルタは、東京都新宿区新宿三丁目に位置するファッションビルです。新宿駅東口駅前に立地し、かつては「スタジオアルタ」というテレビスタジオが7階にありました。このスタジオは、多目的劇場「KeyStudio」として現在も使用されています。ビルの正式名称は、2000年にダイビルが所有権を取得して以降「新宿ダイビル」となっています。

名称の由来と歴史

「新宿アルタ」という名称は、「オルタナティブ(ALTernAtive)」に由来しており、「既存のものに対する新しいもの、常に新しいモノを発信する」という意味が込められています。ビルは1980年に新宿三丁目24番地に竣工し、当初の名称は「新宿情報ビル・スタジオアルタ」でした。

新宿アルタは、7階にテレビ放送に対応したスタジオを設置し、新宿駅東口に面した壁面には日本初の大型街頭ビジョン(アルタビジョン)を設置しました。設置当初はモノクロ映像が放映されていました。

歴史的背景と再開発

新宿アルタの前身となるビルには、1926年に創業した「二幸食品店」という食料品専門のショッピングセンターがありました。このビルは三越主導で建て替え・再開発され、その過程でフジテレビジョンやテレビ東京(当時は東京12チャンネル)が資本参加し、多目的スタジオ「スタジオアルタ」が設置されました。スタジオアルタは、当初テレビ東京の番組制作にも多く利用されていました。

新宿アルタの商業施設としての役割

新宿アルタの地下2階から地上6階は、三越伊勢丹プロパティ・デザインが運営するテナントビルであり、主に若年女性向けの衣料品や雑貨店が入居しています。2005年には全店舗が女性向けのテナントとなりました。

しかし、新宿駅東口と直結するルミネエスト新宿の開業や、周辺にファストファッション店が相次いで出店したことで、若年層の顧客が離れました。さらに、2014年3月末で『笑っていいとも!』の放送が終了したことにより、スタジオや機材の使用料収入が減少しました。こうした状況を受けて、三越伊勢丹ホールディングスは2018年夏までにテナント入れ替えを含む再構築を進める計画を発表しました。

その第一弾として、2018年6月22日に40代以上を主な顧客とする衣料品カタログ販売の「DoCLASSE(ドゥクラッセ)」とコンフォートシューズブランド「fitfit(フィットフィット)」の旗艦店が1階にオープンしました。

スタジオアルタの歴史

新宿アルタの7階から8階にかけて設置された「スタジオアルタ」は、1982年10月4日から2014年3月31日まで、『森田一義アワー 笑っていいとも!』(フジテレビ)の公開生放送に使用されました。このスタジオは、多目的スタジオとしてコマーシャル、テレビ番組制作、映画の収録・撮影などにも利用されていました。

番組の初期には、新宿アルタがわからないテレフォンショッキングのゲストに対し、タモリが「二幸」と案内することが多かったというエピソードもあります。スタジオは2016年3月31日に休止され、36年の歴史に幕を閉じました。しかし、新宿アルタそのものは営業を続けています。

KeyStudioへの転換

2016年11月3日、スタジオアルタ跡地に劇場「アルタシアター(ALTA THEATER)」がオープンし、その杮落とし公演は「lol LIVE 3D」でした。しかし、アルタシアターは2018年4月8日をもって営業終了し、同年6月にはKeyStudioとしてリニューアルオープンしました。KeyStudioは、KeyHolder子会社のKeyStudioが運営しています。

新宿アルタの閉業

2024年3月21日、三越伊勢丹ホールディングスは、新宿アルタが2025年2月末で営業を終了すると発表しました。報道によると、近年の新型コロナウイルスの影響による客足の減少や、JR新宿駅周辺の商業施設との競争が激化し、営業赤字が続いていたことが要因とされています。

まとめ

新宿アルタは、ファッションビルとしての長い歴史の中で、多くの人々に愛され、特に『笑っていいとも!』の公開生放送の舞台として親しまれてきました。しかし、時代の変化とともに経営環境が厳しくなり、ついに2025年2月末でその幕を閉じることになりました。

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新宿アルタ
(Shinjuku ALTA)

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