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杉並アニメーションミュージアム

(Suginami Animation Museum)

杉並アニメーションミュージアムは、東京都杉並区上荻に位置するアニメーションに関する総合博物館です。一般社団法人日本動画協会が運営しており、2018年9月からは命名権の公募により「東京工芸大学杉並アニメーションミュージアム」と呼称されています。

施設の概要と設立背景

杉並アニメーションミュージアムは、もともと2003年5月に「杉並アニメ資料館」として開館し、2005年3月5日に拡充・改称されました。三鷹の森ジブリ美術館のような特定の作家に焦点を当てた施設ではなく、アニメーション全般を対象とする日本初の総合博物館として開館しました。杉並区が地場産業としてのアニメを支援するという理念のもとで設立されたこの施設は、アニメの普及と振興を目的としています。

展示内容と体験プログラム

館内では、アニメーションの歴史や制作過程に関する展示が行われており、ライブラリーでは所蔵するアニメ作品の上映も行われています。さらに、アフレコや効果音の制作など、アニメ制作の過程を体験することができる体験型展示も充実しており、訪れる人々にアニメの魅力を深く感じてもらえる工夫がなされています。

追悼展示会

また、著名な漫画家やアニメーション作家が亡くなった際には、追悼展示会が開催されることもあります。これまでに上田トシコや逢坂浩司の追悼展示会が開催され、彼らの功績が多くのファンに再評価される場となりました。

展示の特徴

杉並アニメーションミュージアムは、世代を超えて日本のアニメーション全体を体系的に学び、体験し、楽しむことができる施設です。「日本のアニメの歴史」から「未来のアニメ」まで、幅広いアニメーションの世界を総合的に紹介しています。

アニメの歴史展示

日本のアニメの歴史を年表や画像・映像で分かりやすく紹介しており、来館者は日本のアニメの発展を一目で理解することができます。

アニメ制作のプロセス紹介

監督や作画監督、美術監督の机を再現した展示のほか、セルアニメーションが出来上がるまでの過程を映像で解説しています。また、声優の仕事を体験できるアフレコ体験コーナーもあり、来館者は制作現場の一端を体感できます。

参加型展示

ゾートロープなど、アニメーションの原理を体験できる参加型展示も豊富です。これにより、アニメの基本的な原理を楽しく学べるようになっています。

アニメ制作体験コーナー

アニメ制作の基本技術である「写し描き」や「コマ撮り」の体験ができるコーナーも設けられています。これにより、アニメ制作の基礎を実際に体験し、楽しみながら学ぶことができます。

企画展とアニメシアター

ミュージアムでは、年に3~4回、代表的な作品やキャラクター、クリエイターに焦点を当てた企画展が開催され、常に新しいアニメ情報を提供しています。

アニメシアター

200インチのスクリーンと5.1chサラウンドシステムを備えたアニメシアターでは、代表的な作品や珠玉のアニメーションを上映しています。2023年11月14日にはスクリーンサイズが150インチから200インチに変更され、より迫力のある映像体験が可能になりました。

アニメライブラリー

アニメライブラリーでは、アニメに関する豊富な映像や書籍資料、アニメ制作現場に携わるクリエイターのインタビュー映像などが閲覧できます。これにより、アニメーションの制作背景や歴史についてさらに深く学ぶことができます。

杉並アニメーションミュージアムは、アニメ愛好者だけでなく、幅広い世代の来館者にアニメの魅力を伝えることを目的とした多彩な展示と体験プログラムを提供しています。無料で訪れることができるこのミュージアムは、日本のアニメーション文化の発展に寄与し続ける存在です。

Information

名称
杉並アニメーションミュージアム
(Suginami Animation Museum)

中野・荻窪

東京都