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京王れーるランド

(Keio Rail Land)

京王れーるランドは、東京都日野市に位置する鉄道保存施設・博物館です。京王動物園線の多摩動物公園駅に隣接し、京王電鉄が運営しています。この施設では、京王電鉄や京王バスの保存車両や資料が展示されており、鉄道ファンや家族連れに人気のスポットとなっています。また、各種イベントの会場としても活用されています。

旧施設の歴史と概要

開業からリニューアルまで

京王れーるランドは、2000年3月24日に開業しました。多摩動物公園駅の駅舎に併設されたこの施設は、多摩都市モノレールの開業に伴う乗客減少を補うため、京王電鉄の社員が手作りで準備した展示施設でした。館内には、京王電鉄の電車のNゲージ鉄道模型を運転できるジオラマや、カーペット敷きのプラレールコーナーがあり、過去の行先板や駅名板、乗車券などが展示されていました。Nゲージの運転装置には、実際の京王電鉄の車両で使用されていた運転台機器を利用し、来館者が有料で操作できるシステムが設置されていました。

旧施設は入場無料で、営業時間は9:30から17:30、水曜定休(水曜日が祝日の場合は翌日)という形で運営されていました。館内では「京王れーるランド」限定の鉄道グッズが販売されていましたが、通信販売は行われていませんでした。新施設へのリニューアルに伴い、旧施設は2013年8月25日に営業を終了しました。

旧施設の様子

旧施設では、京王電鉄の歴史や運行に関するさまざまな展示が行われており、特に鉄道ファンや家族連れに親しまれていました。また、多摩動物公園駅前広場には、展示施設や鉄道に関連するオブジェが設置され、訪れる人々の目を引いていました。リニューアル前の旧施設の外観や展示の様子は、現在でも多くの鉄道ファンに懐かしく思い出されることでしょう。

新施設へのリニューアルと拡張

リニューアルの背景

京王れーるランドは、「京王の電車・バス100周年記念事業」の一環として、2013年10月10日にリニューアルオープンしました。京王電鉄および京王電鉄バスの前身である京王電気軌道が1913年に京王線を開業してから、100周年を迎えるにあたり、さまざまな記念行事が行われました。これに合わせて、旧施設を大幅にリニューアルし、新たな施設として再オープンしたのです。

新施設の特徴

新施設では、家族連れを主な対象とした屋外車両展示場を含む2階建ての施設に改装され、展示内容が大幅に充実しました。エントランスには、京王電鉄のマスコットキャラクター「けい太くん」や「いのかしら7きょうだい」が描かれており、イベント時には「けい太くん」の着ぐるみが登場することもあります。また、リニューアルと同時に施設は有料化され、入場料は3歳以上250円となりました。入場券の券売機や自動改札機も設置され、来館者の利便性が向上しました。

展示内容と体験型アトラクション

新施設では、さまざまな体験型アトラクションが設けられています。例えば、6000系運転シミュレータでは、実際に使用されていた車両の運転台を使って運転体験ができ、難易度の異なるコースで鉄道の運転を楽しめます。また、HOゲージジオラマでは、京王沿線の街並みを再現した模型が展示され、来館者が運転を楽しむことができます。他にも、車掌体験ができるコーナーや、京王バスの展示車両などもあり、鉄道やバスに興味がある方にとっては見逃せない内容となっています。

新たな施設の追加

2018年3月13日には、旧施設の跡地に「京王あそびの森 HUGHUG」が開業しました。さらに、「ギフトショップたまどう」もリニューアルされ、「HUGHUG SHOP」として生まれ変わりました。これらの施設と京王れーるランドは「キッズパークたまどう」として一体的に運営されており、家族連れで楽しめるエリアとして人気を集めています。2018年10月11日には、リニューアルオープン5周年企画として「京王れーるランドアネックス」もオープンし、展示内容がさらに充実しました。

京王れーるランドの展示とアトラクション

1階の展示内容

6000系運転シミュレータ

6000系クハ6722のカットボディを利用した運転シミュレータでは、難易度に応じた運転体験が可能です。150インチの大画面で、14通りのパターンを選択して運転でき、京王電鉄OBの元運転士が操作を教えてくれることもあります。

小型運転体験シミュレータ

京王電鉄の現行車両(京王線9000系、8000系、井の頭線1000系)の運転体験ができるシミュレータも設置されており、こちらは現行の保安装置「京王ATC」での運転を体験できます。

6000系車掌体験コーナー

6000系クハ6772のカットボディを利用したこのコーナーでは、ドアの開閉操作や車内放送を体験できるほか、実物の鉄道部品を使って電車の仕組みを学ぶことができます。

HOゲージジオラマ

多摩動物公園や高尾山、京王沿線の街並みを再現したHOゲージのジオラマでは、来館者が実際に運転体験を楽しむことができ、京王線や井の頭線の車両が走行する様子を楽しめます。

バス展示

超低床型小型バス「日産ディーゼル KC-RN210CSN型」が展示されており、運転席に座ってハンドルや運転機器を操作したり、降車ボタンを押したりすることができます。また、車体後部が透明になっており、リアエンジンの構造も見学可能です。

2階の展示と遊戯施設

アスれーるチック

鉄道施設をイメージした幼児向けの遊戯施設「アスれーるチック」では、ボールプールやトランポリン、滑り台などが設置されており、小さなお子様が楽しめるスペースとなっています。

プラレールコーナー

京王線や井の頭線のプラレールを自由に遊べるコーナーがあり、子供たちが自分で線路を組み立てたり、電車を走らせたりして楽しむことができます。

まとめ

京王れーるランドは、鉄道ファンや家族連れにとって魅力的なスポットであり、京王電鉄の歴史や技術を学びながら楽しく過ごせる施設です。新施設のリニューアルやアトラクションの充実により、より多くの人々に愛される場所となっています。京王電鉄の沿線を訪れる際には、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

Information

名称
京王れーるランド
(Keio Rail Land)

八王子・高尾山・町田

東京都