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すみだ北斎美術館

(The Sumida Hokusai Museum)

すみだ北斎美術館は、東京都墨田区亀沢にある公立美術館で、江戸時代後期の浮世絵師・葛飾北斎の功績を称えるために設立されました。2016年11月22日に開館し、北斎が生涯を過ごしたとされる本所界隈の一角に位置しています。

美術館の概要

すみだ北斎美術館は、葛飾北斎が生まれ育ったゆかりの地に設けられました。美術館の建設構想は1989年に始まり、1993年に建設予定地を購入しましたが、財政難で一時中断されました。その後、東京スカイツリーの建設決定を受け、計画が復活し、2016年に開館しました。

建物の特徴

美術館の建物は、建築家・妹島和世によって設計され、2018年には第59回BCS賞を受賞しました。建物は鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造)で、地上4階・地下1階建てです。外壁はアルミパネルで覆われ、周囲の風景を反射する独特なデザインになっています。

館内施設と設備

1階の施設

1階にはミュージアムショップや図書室があり、浮世絵に関する資料を収集しています。一般公開されているこの図書室では、北斎関連の書籍や展覧会の図録などが閲覧可能です。また、講座室も設けられています。

2階の施設

2階には事務室や収蔵スペース、展示予備室が配置されています。墨田区は海抜が低いため、重要な施設は2階以上の階に設けられています。

3階と4階の展示室

3階と4階には企画展示室や常設展示室があります。常設展示室では、北斎の作品の高精細レプリカが展示され、タッチパネルや4Kモニターを利用して作品の細部まで鑑賞することができます。また、北斎のアトリエを再現した模型も展示されています。

展望ラウンジ

館内には展望ラウンジもあり、来館者がリラックスできる空間が提供されています。

所蔵・展示作品

美術館には、世界有数の北斎コレクターとして知られるピーター・モースのコレクション約600点をはじめ、浮世絵研究の第一人者・楢崎宗重のコレクション約480点が所蔵されています。これらのコレクションには、北斎の代表作「富嶽三十六景」や「隅田川両岸景色図巻」などが含まれています。

主要コレクション

開館後のイベントと評価

2016年11月29日には、すみだトリフォニーホールで開館記念コンサートが開催されました。開館記念展では「北斎の帰還-幻の絵巻と名品コレクション-」として、約100年ぶりに発見された北斎の傑作「隅田川両岸景色図巻」が公開されました。

来館者数の推移

開館後わずか半年の2017年4月29日には、年間20万人の来館者数を達成し、その後も順調に来館者数が増加。2018年には、累計50万人を達成するなど、人気の高さがうかがえます。

建築賞の受賞

2018年度には、日本建設業連合会が主催する第59回BCS賞を受賞しました。美術館の建物が評価され、建築界での注目も集めています。

その他の北斎関連美術館

すみだ北斎美術館のほかにも、長野県小布施町の「北斎館」や島根県津和野町の「葛飾北斎美術館」があります。これらの美術館も北斎の業績を紹介し、その魅力を広める役割を果たしています。

アクセス情報

すみだ北斎美術館へのアクセスは、JR総武線および都営地下鉄大江戸線の両国駅から徒歩400メートルです。また、墨田区内循環バス「すみだ百景 すみまるくん・すみりんちゃん」の南部ルート「すみだ北斎美術館前」停留所で下車することができます。

Information

名称
すみだ北斎美術館
(The Sumida Hokusai Museum)

浅草・スカイツリー

東京都