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かっぱ橋道具街

(かっぱばし どうぐがい)

東京都台東区に位置する「合羽橋(かっぱばし)道具街」は、主に食器具、調理器具、包装用品、食品サンプルなどの道具を扱う問屋街として知られています。浅草と上野の中間に位置するこのエリアは、約800メートルにわたって南北に広がり、道具街の中心には「菊屋橋交差点」があります。合羽橋道具街は、国内外から訪れる多くの料理人や観光客に愛されている場所で、毎年10月に開催される「かっぱ橋道具まつり」も非常に人気です。

名称の由来とシンボル

「合羽橋」という名前には、雨具の「合羽」だけでなく、妖怪「河童」にまつわる伝承が関連しています。街の至るところには河童の置物や壁面装飾が見られ、歩道のアーケードや建物の銘板にも白い河童のキャラクターが施されています。このユニークな装飾は、合羽橋道具街の象徴として親しまれています。

専門店と顧客

合羽橋道具街には170店以上の専門店が立ち並び、特に飲食店主や料理人が必要とする調理道具や厨房備品が豊富に揃っています。卸売りが中心ですが、小売りも行っており、日本特有の食品サンプルを土産物として購入する観光客も多く訪れます。限定用途の調理器具も販売しており、訪日した料理人が自国で手に入りにくい道具を求めて足を運ぶことも珍しくありません。

毎年恒例の「かっぱ橋道具まつり」

合羽橋道具街では、毎年10月9日前後に「かっぱ橋道具まつり」が開催されます。この祭りでは、調理道具や食器、食品サンプルなどを扱う専門店が出店し、朝早くから多くの人で賑わいます。1983年から始まり、第3回目から10月9日を「道具の日」と定め、2003年には道具街誕生90周年を記念して、「かっぱ河太郎像」が合羽橋交差点近くに建立されました。

歴史と伝承

合羽橋の名前の由来

合羽橋の名前の由来には、文化年間にこの地で堀割を整備した「合羽屋喜八」が関わっています。彼の善行を称え、河童たちが工事を手助けしたという伝承が残されています。また、新堀川にはかつて9つの橋が架かっており、その一つが「合羽橋」と呼ばれていました。この橋は1933年に撤去されましたが、その名前は今でも街に残っています。

道具街の誕生

合羽橋道具街の起源は、1912年(大正元年)頃に数軒の古道具商がこの地に店を構えたことに始まります。戦後、この地域は料理飲食店器具や菓子道具を取り扱う商店街として発展しました。また、かつてこの地域には伊予新谷城主の下屋敷があり、そこで作られた雨合羽が橋にかけられて乾かされたことから、「合羽橋」の名前が生まれたとも言われています。

現在の合羽橋道具街

現在の合羽橋道具街は、国内外の料理人や観光客にとってのメッカとなっています。多様な調理道具や食品サンプルを取り扱う店舗が立ち並び、その中には、国内外で評価されている老舗も多く存在します。例えば、109年の歴史を誇る「飯田屋」は、客の要望に応じて独自に開発した調理道具を販売しており、その営業方針は「無理に売らず、客が欲しい商品を見つける」ことにあります。

アクセス

合羽橋道具街へのアクセスは非常に便利で、以下の交通手段が利用可能です。

合羽橋道具街は、浅草と上野の観光を楽しんだ後に訪れるのに最適な場所であり、観光客だけでなく、プロの料理人にとっても貴重なショッピングスポットとなっています。

Information

名称
かっぱ橋道具街
(かっぱばし どうぐがい)

東京都内(23区)

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