東京都 » 東京都内(23区) » 練馬・板橋

浮間公園

(うきま こうえん)

浮間公園は、東京都北区浮間2丁目と板橋区舟渡2丁目の境に位置する都立の都市公園です。公園の中心には、浮間ヶ池という美しい池が広がっており、その周囲を取り囲むように様々な施設や緑地が整備されています。公園は元々荒川の流路の一部で、大正から昭和にかけての河川改修で流路が変更され、その結果として浮間ヶ池が形成されました。1967年に東京都によって浮間公園が設立され、今日では地域住民や訪問者にとって憩いの場となっています。

浮間公園の歴史

浮間公園がある場所は、江戸時代から明治時代にかけて荒川が大きく南に蛇行していた場所でした。1928年(昭和3年)に荒川が直線化される際、この蛇行部分の一部が残されて池となり、これが現在の浮間ヶ池です。浮間ヶ池は、かつて荒川の左岸側(埼玉県側)に位置していましたが、荒川の改修により右岸側(東京都側)に移りました。1967年(昭和42年)に東京都はこの浮間ヶ池とその周辺を含めて都立浮間公園として整備し、1985年(昭和60年)には埼京線の浮間舟渡駅が開業しました。駅は公園の入り口から道路を挟んで向かい合う形で位置しています。

公園の施設と見どころ

浮間ヶ池と風車

浮間公園の象徴的な存在である浮間ヶ池は、釣りを楽しむことができる約4万平方メートルの池です。池の周辺には公園のシンボルとなる風車が設置されており、牧歌的な風景が広がります。池の中には浮島という小さな島もあり、景観に趣を添えています。

各種運動施設と遊び場

浮間公園には多様な運動施設が整備されており、野球場やテニスコート、ゲートボール場などが揃っています。また、子供用の遊具を備えた広場やじゃぶじゃぶ池など、家族で楽しめる施設も充実しています。これらの施設は、訪れる人々に多彩なレクリエーションの機会を提供しています。

桜草圃場

公園内には浮間ヶ原桜草圃場があり、かつてこの地域に自生していた桜草を保護するために設置されました。桜草は河川改修や護岸工事によって野生のものが絶滅しましたが、当時の園芸組合員が持ち寄ったものを栽培しています。この圃場は年に一度、一般公開され、訪問者はその美しさを楽しむことができます。

植物と自然環境

主な植物

浮間公園にはサクラ、ケヤキ、アジサイ、サクラソウ、レンギョウ、クルメツツジ、リュウキュウツツジ、ヤブツバキ、ヤマモモ、シダレヤナギ、メタセコイアなど、多彩な植物が植えられています。季節ごとに異なる花々が咲き誇り、公園の風景を彩ります。

水生植物と湿地保護

池の北端には、この地が荒川の河岸であった頃に生えていたアシやマコモなどの水生植物の保護区があります。また、池の東側には平成31年に改修された水生植物園があり、湿地の生態系を再現するための取り組みが進められています。

レクリエーションとイベント

釣り

浮間ヶ池は釣り愛好家にとって人気のスポットで、ヘラブナやコイなどが生息しています。池は昭和52年から無料で釣り場として開放されており、四季を通じて多くの釣り人が訪れます。ただし、投げ釣りやルアー釣りは禁止されているため、ルールを守りながら楽しむことが求められます。

桜と花の見ごろ

浮間公園は桜の名所でもあり、春にはサクラ、ソメイヨシノ、サトザクラなどが満開となり、多くの花見客が訪れます。また、春のサクラソウ、夏のアジサイやヒマワリ、秋のイチョウやモミジ、冬のウメやツバキなど、四季折々の花々が公園を彩り、訪れる人々に季節の移ろいを楽しませてくれます。

バードウォッチング

水辺の環境を活かしたバードサンクチュアリもあり、様々な野鳥が観察できます。池にはカモ類が多く、11月中旬から下旬にかけては400〜500羽のカモが飛来し、池と荒川を行き来しています。また、バードサンクチュアリではオオヨシキリやコジュケイなどの鳥の鳴き声が聞こえ、自然観察を楽しむことができます。

アクセス情報

浮間公園へのアクセスは非常に便利です。JR埼京線の浮間舟渡駅から徒歩数分の距離にあり、駅からは公園の入り口まで徒歩でアクセス可能です。また、駅前広場から公園へのアクセスも容易で、多くの人が利用しています。

まとめ

浮間公園はその自然豊かな環境と多彩な施設により、訪れる人々にリラクゼーションとレクリエーションの機会を提供しています。歴史ある浮間ヶ池や風車、季節ごとの美しい植物、野鳥の観察、さらには各種運動施設など、老若男女問わず楽しむことができる魅力あふれる都市公園です。ぜひ訪れて、浮間公園の魅力を体感してみてください。

Information

名称
浮間公園
(うきま こうえん)

練馬・板橋

東京都