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大悲願寺

(だいひがんじ)

大悲願寺は、東京都あきる野市横沢に位置する真言宗豊山派の寺院です。山号は「金色山」、院号は「吉祥院」であり、本尊は大日如来を祀っています。この寺院は、歴史的な背景や文化財の数々を有しており、あきる野市を代表する寺院の一つとして知られています。

大悲願寺の所在地とアクセス

大悲願寺は東京都あきる野市横沢134にあります。最寄りの交通機関として、JR東日本の五日市線の武蔵五日市駅または武蔵増戸駅から徒歩約20分程度の距離です。また、あきる野市コミュニティバス「るのバス」を利用し、「横沢」バス停で降車後、徒歩7分程度で到着します。

寺院の歴史

寺伝によれば、大悲願寺の創建は1191年(建久2年)に遡ります。創建者は、武蔵国平山(現・東京都日野市平山)の武将である平山季重とされており、彼が醍醐寺三宝院から僧を招いてこの寺を開山したと言われています。江戸時代には、江戸幕府から朱印状を授けられた名刹として知られ、多くの信仰を集めました。

観音堂の建立と修復

大悲願寺の観音堂は1794年に建立され、その後1824年から1827年にかけて欄間彫刻や向拝の追加が行われました。また、1834年から1842年にかけてさらに彫刻や飾り板が追加され、観音堂内陣の装飾が充実しました。

観音堂は1951年に改修され、屋根が茅葺きから本瓦葺きへと変更されました。その後、1978年3月16日に本堂が東京都の有形文化財に指定され、1995年6月1日には観音堂が当時の西多摩郡五日市町(現・あきる野市)の有形文化財に指定されました。さらに、2005年から2007年にかけて観音堂は半解体修理が行われ、屋根が銅板葺きに改められました。

大悲願寺の文化財

国指定の重要文化財

大悲願寺には、国の重要文化財に指定されている「木造伝阿弥陀如来及び脇侍(千手観音菩薩・勢至菩薩)坐像」が所蔵されています。この彫刻群は非常に精緻な造りで、平安時代から続く仏教美術の重要な遺産として高く評価されています。

東京都指定文化財

東京都指定の文化財として、大悲願寺の本堂と「大般若経写本」、そして「大悲願寺文書」が指定されています。これらは寺院の歴史的価値を証明するものであり、特に大般若経は貴重な仏教経典の一部として保存されています。

あきる野市指定文化財

さらに、あきる野市の指定文化財として、中門や楼門、観音堂、懐中仏、六角宝幢式経筒、梵鐘、如環版木活字並びに活版本、棟札、井戸枠などが指定されています。これらの文化財は大悲願寺の歴史や宗教的な役割を物語る重要な遺産です。

大悲願寺の特徴と魅力

大悲願寺は、その歴史的背景や数々の文化財だけでなく、美しい境内や建築物も魅力の一つです。特に観音堂の彫刻や装飾は、江戸時代の職人技が結集された見事な作品であり、訪れる人々を魅了しています。また、四季折々の自然に囲まれた寺院の雰囲気は、訪れるたびに異なる風景を楽しむことができます。

観音堂の彫刻

観音堂内陣には、江戸時代の彫刻家たちによる見事な彫刻が施されています。これらの彫刻は、観音菩薩の慈悲の心を表現したものであり、細部に至るまで精巧に作り込まれています。特に欄間彫刻は、繊細な技術と芸術性を感じさせ、訪れる人々の目を引きます。

自然に囲まれた環境

大悲願寺は、あきる野市の豊かな自然に囲まれた場所に位置しています。春には桜が咲き誇り、秋には紅葉が美しい風景を作り出します。四季折々の自然が織りなす風景は、参拝者に心の癒しを提供し、静かで穏やかな時間を過ごすことができます。

交通アクセス

大悲願寺へのアクセスはJR五日市線の武蔵五日市駅または武蔵増戸駅から徒歩20分程度で、電車を利用する方にも便利です。また、あきる野市コミュニティバス「るのバス」を利用すれば、横沢バス停から徒歩7分程度で到着するため、公共交通機関でも訪れることができます。

まとめ

大悲願寺は、その長い歴史や貴重な文化財を有する寺院として、多くの人々に親しまれています。また、境内の美しい風景や江戸時代の彫刻の数々は、訪れる人々に感動を与え続けています。東京都あきる野市を訪れる際には、ぜひ一度足を運び、その魅力を堪能してみてはいかがでしょうか。

Information

名称
大悲願寺
(だいひがんじ)

奥多摩・青梅

東京都