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御岳山ケーブルカー

(Mt. Mitake Cable Car)

御岳山ケーブルカーは、東京都青梅市の御岳山を登るケーブルカーおよびリフトを運営する御岳登山鉄道株式会社によって提供されています。同社は京王グループに属し、本社を滝本駅の駅舎内に構えています。さらに、駅構内の売店・食堂や「滝本駅駐車場」の運営も行っています。

御岳登山鉄道の概要

御岳登山鉄道株式会社は、1934年12月31日にケーブルカー(滝本駅 - 御岳山駅間)が開業し、その後1959年7月18日にリフト(御岳平駅 - 大展望台駅間)が開業しました。すべての駅は青梅市内に位置しています。1972年5月29日に京王グループの一員となり、今日では観光客や登山客の重要な移動手段として広く利用されています。

ご当地グルメ「御嶽汁」

御岳登山鉄道では、地元の特産品として「御嶽汁」を提供しています。これは、野菜や豚肉などの具材に地元の酒「澤乃井」の酒粕を加えた味噌汁です。駅の食堂で楽しめるほか、地域や京王グループのイベントでも提供され、御岳山のご当地グルメとして定着しています。

沿革

創業と戦時中の中断

1927年に鉄道免許状が下付され、その後、御岳山登山鉄道株式会社として正式に設立されました。1934年12月31日に滝本駅と御岳山駅間のケーブルカーが開業しましたが、1944年には太平洋戦争の影響で一時休止しました。

戦後の再開と拡大

戦後の1951年6月29日にケーブルカーの運行を再開し、1959年にはリフトも開業しました。1961年には社名を現在の「御岳登山鉄道」に変更しています。その後、1972年に京王グループの傘下に入りました。

近年の動向

2007年にはPASMO電子マネーが導入され、2008年には3代目車両への更新が行われました。2014年には開業80周年を記念して車両デザインが一新され、「武蔵号」と「御嶽号」という愛称が付けられています。

ケーブルカーの詳細

運行区間と概要

滝本駅と御岳山駅間の1,107 mを結び、標高差は423.6 m、最大勾配は25度に達します。所要時間は約6分です。一般に「御岳山ケーブルカー」と呼ばれていますが、『鉄道要覧』に線名の記載はありません。

運行形態

通常の営業時間は7:30から18:30までで、約20分おきに運行しています(冬季は30分おき)。多客期には増便が行われ、大晦日には終夜運行し、武蔵御嶽神社への初詣客の輸送も行います。

運賃

2024年4月1日より運賃が改定され、大人は片道600円、往復1,200円、子供は片道300円、往復600円です。ICカードでの片道乗車も可能で、対応カードは9種類ありますが、PiTaPaは利用できません。

車両

車両には運転席がなく、御岳山駅で運転士が操作します。非常時には車掌が非常ブレーキを操作できる体制になっています。車両の歴史としては、初代車両が1934年から1968年まで使用され、2代目車両は1968年から2008年まで運行されていました。現行の3代目車両は2008年に登場し、最新のデザインと愛称を持つ「武蔵号」「御嶽号」が運行されています。

駅の紹介

滝本駅

滝本駅は東京都青梅市御岳2丁目に位置し、標高は407.6 mです。駅構内には売店やそば店があり、トイレも完備されています。また、駅には御岳登山鉄道の本社も併設されています。最寄りのバス停「ケーブル下」から徒歩5分程度の距離です。

御岳山駅

御岳山駅は標高831.0 mに位置し、滝本駅とケーブルカーで結ばれています。駅内には売店や喫茶店があり、ケーブルカーの運転室も併設されています。リフトの御岳平駅とも近接しており、乗り換えが可能です。

リフトの詳細

運行区間と概要

御岳平駅から大展望台駅間の98 mを約2分で結ぶリフトです。椅子は赤・青・黄の3色に塗られており、雨避けや日よけのための小さな屋根が付いています。リフトは土日祝日のみ運行され、繁忙期には毎日運行します。運賃は大人・子供ともに片道100円、往復190円です。

リフトの駅

御岳平駅

御岳平駅は東京都青梅市御岳山に位置し、駅舎には土産物店や食堂が併設されています。

大展望台駅

大展望台駅は標高881 mに位置し、東京都青梅市御岳山にあります。2階建ての駅舎で、展望台からは周辺の美しい景色を楽しむことができます。

Information

名称
御岳山ケーブルカー
(Mt. Mitake Cable Car)

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