東京都 » 奥多摩・青梅

御岳山(東京都)

(みたけさん)

御岳山は、東京都青梅市にある標高929mの山で、旧武蔵国に位置し、武蔵御岳山とも呼ばれています。古くから山岳信仰の対象となっており、山上には武蔵御嶽神社が建立されています。

概要

御岳山は、標高929mの山であり、古くから修験道の霊場として発展してきました。山上には武蔵御嶽神社があり、多くの参拝者が訪れます。

武蔵御嶽神社

武蔵御嶽神社は、山頂に位置する神社で、蔵王権現や櫛真智命を祀り、修験道の中心地である吉野地方の信仰が伝わっています。また、ご眷属の大口真神(おいぬ様)も祀られており、犬を連れた参拝者が増えています。神社の境内には多数の摂社・末社があり、歴史的にも信仰の深い場所です。

奥の院

御岳山の奥には奥の院があり、さらに奥には大岳山や鋸山といった山々が連なっています。参道には武蔵御嶽神社の御師が宿坊を営む鳥居前町が広がり、観光客や参拝者にとっても魅力的な場所です。

地理

御岳山は、森林に囲まれており、神木の巨樹やコナラ、ミズナラなどの落葉広葉樹の二次林が広がります。また、スギやヒノキの人工林もあり、苔(コケ)の多い環境が特徴です。これに関連して、コケの観察ツアーも実施されています。

観光

御岳山は、観光地としても人気があり、元旦には初日の出を見に多くの参拝客が訪れます。8月には5万株といわれるレンゲショウマの花が咲き、山全体が美しい景観に包まれます。また、ムササビが観察できることでも知られ、土産物屋の商品にもモチーフとして用いられています。

御岳渓谷

JR青梅線御嶽駅近辺の多摩川沿いの地域は、御岳渓谷として整備されており、遊歩道が設けられています。多摩川と青梅街道(国道411号)に挟まれたこの地域では、ハイキングやカヌーを楽しむ人々が多く訪れ、喫茶店やギャラリーも点在しています。

交通

御岳山へのアクセスは、JR青梅線御嶽駅から西東京バスを利用して御岳登山鉄道ケーブルカーの滝本駅まで行き、そこからケーブルカーで御岳山駅へ向かいます。御岳山駅から武蔵御嶽神社までは徒歩約25分です。また、車では中央自動車道八王子ICから約60分、圏央道青梅ICから約40分で到着し、滝本駅周辺には駐車場もあります。

徒歩アクセス

御嶽駅から滝本駅までは徒歩で約45分、滝本駅から御岳山駅までは徒歩の場合、登りが約1時間、下りが約40分です。滝本駅から先の道路(東京都道201号十里木御嶽停車場線)は、神社関係者や山頂集落居住者など、許可を受けた者以外の自動車の進入は禁止されています。

武蔵御嶽神社

武蔵御嶽神社(むさしみたけじんじゃ)は、東京都青梅市にある御嶽神社で、武蔵御岳山の山上に鎮座しています。崇神天皇7年(紀元前91年)に創建され、古くから多くの信仰を集めています。

祭神

武蔵御嶽神社の主祭神は蔵王権現、櫛真智命、大己貴命、少彦名命、安閑天皇、日本武尊です。蔵王権現は修験道の守護神として信仰されています。

由緒

武蔵御嶽神社は、崇神天皇7年の創建とされ、天平8年(736年)には行基が蔵王権現を勧請したと伝えられています。中世以降、関東の武家政権や武士から多くの武具が奉納され、江戸時代には慶長10年(1605年)に大久保長安によって社殿が再建されました。明治時代に神仏分離が行われ、現在の名称に改称されました。

境内外の施設

境内には本社本殿をはじめ、二柱社、八柱社、北野社、巨福社、神明社、大口真神社などの多くの社殿があります。特に常盤堅盤神社は東京都指定有形文化財に指定されており、その社殿は永正8年(1511年)以前に造営された旧本殿で、荘厳な装飾が施されています。

奥宮

奥宮は日本武尊を祭る社で、本社から徒歩約40分の山奥に位置しています。険しい山道を登る必要がありますが、信仰の深さを感じられる霊場です。

その他の見所

御岳山には、山の自然を楽しむためのハイキングコースや、苔むしたロックガーデン、七代の滝などの自然景観があります。これらは四季折々の美しさを見せ、訪れる人々を魅了しています。

まとめ

御岳山と武蔵御嶽神社は、東京都内にありながら自然と歴史が豊かに感じられる場所です。山岳信仰の伝統を受け継ぎつつ、多くの観光客にも親しまれる名所として、多彩な魅力を提供しています。ハイキングや参拝を通じて、東京都の自然と文化の奥深さを体験できるスポットです。

Information

名称
御岳山(東京都)
(みたけさん)

奥多摩・青梅

東京都