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JPタワー(KITTE丸の内)

(JP Tower)

JPタワーは、東京都千代田区丸の内二丁目に位置する超高層ビルで、東京駅前にそびえ立つランドマークの一つです。このビルは、日本郵政グループが手掛けた初の大規模な不動産事業として知られており、2012年に開業しました。

概要と背景

JPタワーは、かつて東京中央郵便局があった敷地に建設されました。このプロジェクトは、郵便局株式会社(現・日本郵便)、東日本旅客鉄道(JR東日本)、および三菱地所の共同事業として進められ、旧郵便局舎の一部を保存しつつ、現代的な高層ビルを建設するというコンセプトで進行しました。計画が発表された際、当時の鳩山邦夫総務大臣が意見を表明したことでも話題となりました。

建物の特徴

低層棟

低層棟は、旧東京中央郵便局の一部を保存・再生したもので、その歴史的価値を尊重しながら、現代的な商業施設「KITTE」(キッテ)として再開発されました。1階から6階にかけて展開されるこの施設には、物販や飲食店など、多様な98店舗が出店しています。特に注目されるのは、保存された構造躯体を囲むように設計された三角形のアトリウムで、白く塗られた保存部分が大胆に露出しており、歴史と現代建築の融合が見事に表現されています。

高層棟

高層棟は、高さ200.0メートルに達する超高層ビルで、8階から38階までがオフィスフロアとして使用されています。この高層棟の設計は、世界的に著名な建築家ヘルムート・ヤーンが手掛けました。ビルの外観は、床から天井までの1枚ガラスの窓や、日射遮蔽ルーバー、高性能遮熱断熱ガラス(Low-Eガラス)を使用しており、快適性と環境負荷低減の両立を目指した設計が特徴です。

商業施設「KITTE」

KITTEは、旧東京中央郵便局の歴史的価値を生かしつつ、現代的な商業施設として生まれ変わりました。保存された部分と新築部分が巧みに組み合わされており、施設内部には、さまざまなショップやレストランが並んでいます。また、地下1階には国際ビジネス・観光情報センター「東京シティアイ」が設置され、観光客やビジネスマンにとっても便利な場所となっています。さらに、2階と3階には、日本郵便と東京大学が連携して運営する学術文化総合ミュージアム「インターメディアテク」があり、ここでは東京大学総合研究博物館の貴重な標本が展示されています。

アクセスと交通の利便性

JPタワーは、交通の便が非常に優れており、東京地下鉄丸ノ内線東京駅とは地下道で直結しています。また、JR東京駅からは徒歩約1分、東京メトロ千代田線二重橋前駅から徒歩約2分、JR京葉線東京駅から徒歩約3分、都営地下鉄三田線大手町駅から徒歩約4分、JR有楽町駅および東京メトロ有楽町線有楽町駅からは徒歩約6分という立地です。

受賞歴と評価

JPタワーは、その優れた設計と環境への配慮により、2015年に日本建設業連合会主催の第56回BCS賞を受賞しました。また、東京都環境局が主催する「東京都環境建築フォーラム」において、「東京の低炭素ビルTOP30」にも選定されています。

まとめ

JPタワーは、東京都千代田区丸の内に位置する超高層ビルであり、その歴史的価値と現代的なデザインが融合した施設です。保存された旧東京中央郵便局の部分と新築部分が一体となり、商業施設「KITTE」をはじめ、オフィス、ミュージアム、屋上庭園など、多くの魅力的な要素を備えています。交通の利便性も非常に高く、東京のランドマークとして多くの人々に愛されています。

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名称
JPタワー(KITTE丸の内)
(JP Tower)

東京駅・丸の内

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