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外濠公園

(そとぼり こうえん)

外濠公園は、東京都千代田区と一部新宿区にまたがる公園で、江戸城外濠の跡を利用して作られた細長い公園です。公園はJR中央線の飯田橋駅付近から四ツ谷駅南側までの約2kmにわたり、散策や憩いの場として多くの人々に親しまれています。公園は江戸城外堀の歴史的遺構として国の指定史跡にも登録されています。

概要

外濠公園は、JR中央線の飯田橋駅から四ツ谷駅にかけて続くかつての江戸城外濠(牛込濠、新見附濠、市ヶ谷濠)に位置しています。特に千代田区側に広がり、外濠に沿って遊歩道が整備されており、都市の中で自然と歴史を感じられる貴重な場所です。

遊歩道と分断されたエリア

外濠公園の遊歩道は、中央線の線路を挟んで土手上に続いていますが、新見附橋、市ケ谷駅、四ツ谷駅付近ではそれぞれ街路によって分断されています。しかし、分断されたエリアも徒歩で数分以内に行き来できるため、訪れる人々は公園全体を楽しむことができます。

外濠公園総合グラウンド

四ツ谷駅西側には「外濠公園総合グラウンド」として、かつて濠があった場所にナイター設備や観客席を備えた野球場やテニスコートなどの運動施設が整備されています。このエリアはJR中央線の線路で他の部分と隔てられていますが、スポーツを楽しむ市民にとって貴重な施設です。

利用状況と桜の名所

外濠公園周辺には多くのオフィスや学校があり、通勤・通学のルートや昼の休憩場所としても利用されています。特に春には公園内に植えられた桜の木々が見事に咲き誇り、花見の名所としても広く知られています。桜の季節には多くの宴会が開かれ、賑わいを見せますが、飯田橋から市ヶ谷にかけてのエリアは東京逓信病院が近いため、特に配慮が必要です。

歴史

江戸時代からの変遷

外濠の土手は、かつて江戸城総構えの外周として重要な軍事施設であり、明治維新後も立ち入りが禁止されていました。しかし、1921年に法政大学が現在の市ヶ谷キャンパスへ移転してからは、大学生たちがしばしば禁を破って土手に入り込むようになり、警察との小競り合いが頻発するようになりました。これを受けて、法政大学は東京市(当時)に外濠の土手の開放を強く求め、1927年8月31日に牛込駅から新見附の間が外濠公園として開放されました。

外濠公園の発展

その後、公園の範囲は徐々に拡大し、現在の形に至っています。外濠公園を憩いの場として活用できるようになったのは、法政大学生の積極的な働きかけによるものとされています。現在も「東京市 外濠公園」の石標が新見附橋付近の公園入口に残されており、往時の面影を感じさせます。

アクセス

外濠公園へのアクセスは非常に便利です。JR中央線および地下鉄の飯田橋駅、市ケ谷駅、四ツ谷駅からそれぞれ徒歩2~5分で到着できます。東京逓信病院付近の公園内からは、中央線の線路や外濠を眺めることができ、散策に最適なスポットです。

Information

名称
外濠公園
(そとぼり こうえん)

東京駅・丸の内

東京都