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聖イグナチオ教会

(St. Ignatius Church)

聖イグナチオ教会は、東京都千代田区麹町に位置し、JR四ツ谷駅の近くにあります。この教会は、カトリック東京大司教区に属し、イエズス会によって運営されています。隣接する上智大学との深い関係を持ち、地域と信徒の心の拠り所となっている教会です。

概要

聖イグナチオ教会は、その聖堂の名にちなみ「聖イグナチオ教会」として広く知られています。イエズス会によって管理されており、現在の場所に立つ新しい教会は、1999年に完成しました。

信徒数は2008年の時点で13,966人、翌年には14,382人に達しており、日本国内でも最大規模のカトリック教会として知られています。また、この教会では日本語のみならず、英語、スペイン語、ポルトガル語、ベトナム語、ポーランド語、インドネシア語でミサが行われており、日曜日の午後には多言語を話す信徒たちで賑わいを見せます。

沿革

聖テレジア教会の設立

聖イグナチオ教会の歴史は、1912年(明治45年)に東京大司教区のジャン・ピエール・レイ大司教が土地を購入し、聖堂建設の準備を始めたことに始まります。1928年には麹町に公教青年会会館が完成し、その後、仮修道院や聖堂が建設されました。

1936年(昭和11年)、カルメル修道会が板橋区に移転したことを受け、麹町の仮修道院はマリアの宣教者フランシスコ修道会の修道院として使用されることとなり、聖堂は麹町聖テレジア教会としての機能を持つようになりました。この教会は、上智大学に近いことから、設立当初からイエズス会の協力を受けていました。

戦時中と戦後の再建

第二次世界大戦中の1944年、聖堂は強制取り壊しの通知を受け、1945年の東京大空襲で焼失しました。戦後、1947年に上智学院が焼け跡の土地を購入し、講堂を修復してミサが行われるようになりました。同年、イエズス会が教会の再建を担当することとなり、新しい教会の設計が進められました。

1949年に献堂式が行われ、教会は「聖イグナチオ教会」として再出発しました。初代主任司祭にはヘルマン・ホイヴェルスが就任しました。

現代の聖イグナチオ教会

1992年、聖堂の老朽化に伴い改築が計画され、1995年に新聖堂の建設が始まりました。1998年には新しい聖堂の第1期工事が完成し、1999年に現在の教会が完成しました。

東日本大震災の際には鐘楼の十字架が損傷を受けましたが、翌年に修復されました。

「自死と向き合う教会」としての取り組み

2009年、聖イグナチオ教会は「自死と向き合う教会」として新たな活動を開始しました。これは、社会的経済的な困難に直面し、自死に追い込まれる人々が増加している現状に対応するためのものです。このプロジェクトでは、自死された方々の遺族に対するメンタルヘルスケアを行っており、2010年には初めて「自死された方々のために捧げる追悼ミサ」が行われました。

上智大学との関係

聖イグナチオ教会は、上智大学とは直接の組織的な関連はありませんが、両者はイエズス会との強い結びつきを持っています。上智大学では、入学式や卒業式において「記念ミサ」が聖イグナチオ教会で捧げられるなど、密接な関係があります。また、1953年には聖イグナチオ教会から上智学院へ「聖三木図書館」が寄贈され、現在はイエズス会に移管されています。

アクセス

聖イグナチオ教会へのアクセスは非常に便利です。JR中央線・総武線、東京メトロ丸ノ内線・南北線の「四ツ谷駅」を下車してすぐの場所にあります。

Information

名称
聖イグナチオ教会
(St. Ignatius Church)

東京駅・丸の内

東京都