東京都 » 東京都内(23区) » 東京駅・丸の内

神田の家

(かんだ いえ)

神田の家は、東京都千代田区外神田二丁目十六番地、神田明神の隣に位置する千代田区指定有形文化財です。文化財指定名称は「遠藤家旧店舗・住宅主屋」で、江戸時代から続く材木商の店舗兼住宅としてその歴史を伝えています。

神田の家の歴史

材木商としての伝統

神田の家の家主であった遠藤家は、江戸城築城のために鎌倉材木座から招集された材木商としての長い歴史を持ちます。神田の鎌倉河岸に店舗を構え、江戸城への立ち入りが許可されるほどの信頼を得ていました。現在の神田の家は、昭和2年に建設され、その後、昭和47年の高度経済成長期にビルの建設ラッシュが始まると、府中にある遠藤家の材木置き場に移築されました。

文化財としての指定と移築

平成21年(2009年)に千代田区から有形文化財として指定された神田の家は、同時に保存と公開を目的として、現在の神田明神の隣にある宮本公園に移築されました。この移築によって、神田の家はその歴史的価値を保ちながらも、現代の訪問者がその魅力に触れることができるようになりました。

平将門との深い関わり

遠藤家と平将門のつながり

神田の家の先代の家主である遠藤達藏は、神田明神の氏子責任総代として、また将門塚保存会の会長を務めるなど、生涯をかけて平将門を崇敬していた人物です。その影響は神田の家の各所に見られ、土間には「将門」と書かれた色紙が飾られています。また、庭には平将門の娘である滝夜叉姫とゆかりの深い蛙の置物が多数配置されており、訪れる人々に歴史の重みを感じさせます。

京都 神田明神の建立と一般公開

さらに、遠藤達藏は京都において神田明神の建立にも尽力し、その功績を現代に伝えています。平成22年(2010年)からは、神田の家が一般公開されるようになり、平将門にまつわる歴史や文化財としての価値を広く知ってもらう機会を提供しています。

Information

名称
神田の家
(かんだ いえ)

東京駅・丸の内

東京都