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北の丸公園

(きたのまる こうえん)

北の丸公園は、東京都千代田区に位置する広大な公園であり、環境省が管理する国民公園の一つです。また、同名の町名としても知られ、旧麹町区の区域内に位置しています。

公園の概要

北の丸公園は、かつて江戸城の北の丸があった場所で、その歴史的な背景を持ちながら、現在では緑豊かな都市のオアシスとして親しまれています。園内には多くの文化施設が点在し、旧江戸城の遺構である田安門や清水門が残され、いずれも重要文化財に指定されています。皇居外苑や日比谷公園と並び、都心部における自然の憩いの場として、多くの人々が訪れています。

公園内の自然と文化

北の丸公園には広大な敷地があり、散策や森林浴、ジョギング、ウォーキングを楽しむ人々が多く見られます。さらに、公園西側の堀には、国の天然記念物に指定されている「ヒカリゴケ」が自生しており、これは江戸城築城時に全国から運ばれた石垣用の岩に付着していたと考えられています。ヒカリゴケは通常高地の洞窟などでしか見られない貴重な苔であり、都心部での自生は非常に珍しいものです。

四季折々の景観

公園内では、春には桜、夏には緑、秋には紅葉と、四季折々の自然の美しさを楽しむことができます。特に桜の季節には、多くの花見客で賑わい、都会の中で季節の移ろいを感じられる場所として人気があります。

北の丸公園の歴史

北の丸公園の敷地は、もともと江戸城を築城した太田道灌らによって整備され、その後徳川家康が江戸に入府した際には関東代官の内藤清成の屋敷となり、代官町と呼ばれていました。その後、徳川家の御三卿の一つである田安徳川家や清水徳川家の屋敷が構えられ、敷地内には御蔵地や植溜御用地、馬場なども整備されました。

明治維新後は、近衛師団の兵営地として利用されましたが、戦後の1946年(昭和21年)には東京特別都市計画によって皇居周辺の緑地として整備されることが決定され、多くの建物が撤去されました。1957年には皇居外苑や日比谷公園とともに都市計画公園としての位置付けがなされ、1963年(昭和38年)に建設省が森林公園としての整備を開始。1969年(昭和44年)には昭和天皇の還暦を記念して一般公開され、現在では環境省が管理する国民公園となっています。

北の丸公園の町名

1967年(昭和42年)に住居表示が実施され、「北の丸公園」が正式な町名となりました。この町名は、旧代官町の名を引き継ぐ形で、首都高速道路の出入口名に「代官町」として残されています。町内には同名の公園のほか、西側には千鳥ヶ淵公園も含まれており、ボート乗り場なども設置されています。

町内の施設と機関

北の丸公園の町内には、警視庁第一機動隊や皇宮警察の北の丸宿舎、国立公文書館、気象庁露場などの重要な施設が位置しています。特に、国立公文書館や東京国立近代美術館、日本武道館などは観光名所としても有名で、訪れる人々に文化的な体験を提供しています。

交通アクセス

北の丸公園へのアクセスは非常に便利で、竹橋駅および九段下駅から徒歩5分の距離にあります。公園内には有料駐車場も設けられており、第一駐車場には145台、第二駐車場には107台、第三駐車場には260台の普通車が駐車可能です。駐車料金は普通車で3時間まで400円、その後は1時間ごとに100円の追加料金がかかります。

観光と見どころ

北の丸公園は、観光地としても多くの見どころがあります。公園内には、日本武道館や東京国立近代美術館、科学技術館などの文化施設があり、これらは公園を訪れる際の主要な観光スポットとなっています。また、園内には吉田茂銅像が立ち、多くの歴史的な建造物や記念碑も点在しており、歴史を感じながら散策を楽しむことができます。

このように、北の丸公園は歴史的な背景と自然の美しさを兼ね備えた場所であり、東京の中心に位置しながらも、訪れる人々に安らぎと文化的な体験を提供しています。ぜひ一度足を運んでみてください。

Information

名称
北の丸公園
(きたのまる こうえん)

東京駅・丸の内

東京都