東京都 » 東京都内(23区) » 東京駅・丸の内

東京ミッドタウン日比谷

(Tokyo Midtown Hibiya)

東京ミッドタウン日比谷は、東京都千代田区有楽町一丁目に位置する複合商業ビルです。2018年3月29日にオープンし、三井不動産が手掛ける「東京ミッドタウン」ブランドの第2弾として、都市の再生と新しい街づくりを目指して開発されました。この施設は、歴史ある建物である三信ビルディングや日比谷三井ビルディングの跡地に建てられ、千代田区道を含む約1.4ヘクタールの敷地で構成されています。

プロジェクトの背景

東京ミッドタウン日比谷は、都市再生特別地区に指定された有楽町一丁目地区の土地区画整理事業の一環として計画されました。このプロジェクトの特徴は、三信ビルと日比谷三井ビルの間にあった千代田区道131号の一部を廃道し、道路の付け替えを行うことで、民間敷地と一体化した広場空間を公共施設として整備することにあります。さらに、敷地の一部は既存の道路(千代田区道130号)の歩行空間の拡幅にも利用されました。このような官民協働のまちづくりによって、都市機能の更新と良質な都市環境の形成が実現しました。

施設の概要

建物の構造

東京ミッドタウン日比谷は、地下4階・地上35階建てのビルで、地下1階から地上7階が商業フロア、6階の一部と9階から34階がオフィスフロアで構成されています。地上部の構造は、CFT柱と鉄骨梁によるラーメン構造で、オイルダンパーと座屈拘束ブレースを適切に配置し、地震応答を低減しています。また、オイルダンパーには鹿島が開発した世界最高レベルの制震効率を持つ「HiDAX-R」が初めて採用されました。

外装デザイン

高層部の外装は、高透過Low-Eガラスを組み込んだユニット型アルミカーテンウォールが採用され、255mmの平面段差を持つプリーツ形状が特徴です。このデザインは、外部の縦型アルミフィンとの相乗効果により、建物に繊細で優雅な陰影をもたらし、熱負荷の低減にも寄与しています。また、低層部は三信ビルの意匠を継承し、高さを約31mに抑えることで、隣接する日生劇場と高さを合わせ、街区の一体感を演出しています。

エリアマネジメントとイベント

三井不動産は、地元企業や町会等と共に一般社団法人日比谷エリアマネジメントを2015年3月に設立し、東京ミッドタウン日比谷が完成する前から街の賑わいづくりを行ってきました。施設が完成した後も、日比谷ステップ広場を中心に、街全体で様々なイベントが開催されています。

商業フロアの特徴

東京ミッドタウン日比谷の商業エリアは、地下1階から地上7階にわたって展開されており、1階から3階にかけての吹き抜けアトリウムは「劇場空間都市」を象徴するデザインコンセプトが採用されています。この空間は、ラグジュアリーで開放感のある雰囲気を演出しており、多くの来訪者を引きつけます。また、地下の「日比谷アーケード」は、かつての三信ビルの記憶を継承し、日比谷の街の歴史を感じさせる空間となっています。

代表的なショップと施設

商業フロアには、ブティックやカフェのほか、車両展示と一体となったレクサスブランドの体験型施設「LEXUS MEETS...HIBIYA」や、コスメブランド「THREE」とレストランが併設された「REVIVE KITCHEN THREE」など、話題の店舗が数多く入居しています。また、有隣堂が運営する日本初のアーケード型複合ショップ「HIBIYA CENTRAL MARKET」もここにあります。商業部分の中核をなすのは「TOHOシネマズ日比谷」で、全国展開するTOHOシネマズの旗艦店として、新しい映画体験を提供しています。

各階の詳細

TOHOシネマズ日比谷

東京ミッドタウン日比谷と隣接する東京宝塚ビルに位置する「TOHOシネマズ日比谷」は、2018年3月の開業と同時に開館しました。この映画館は、かつて有楽町マリオン内で営業していた「TOHOシネマズ日劇」や「TOHOシネマズ有楽座」などの後継として誕生しました。東京ミッドタウン日比谷内には11スクリーン、約2,200席が設置され、さらに隣接する東京宝塚ビル地下の旧TOHOシネマズスカラ座・TOHOシネマズみゆき座の2スクリーンを改装・統合することで、都心最大級のシネマコンプレックスとして、計13スクリーン、2,830席が用意されています。

最新の設備と快適性

「TOHOシネマズ日比谷」は、最新の映像設備と快適でゆとりあるシート設計が特徴で、新しい映画体験を提供しています。特に、スクリーン1は「TOHO CINEMAS PREMIUM THEATER」として位置づけられ、カスタムオーダーメイドのスピーカーシステムや、革製のリクライニングシート「プレミア ラグジュアリー シート」を備えています。また、スクリーン4はIMAXデジタルシアターで、IMAXレーザー設備も導入されています。

オフィスフロアの特徴

9階から34階に位置するオフィスフロアは、"Business Hospitality"をコンセプトに、先進的な機能やサービスを提供しています。これにより、オフィスワーカーの創造性と生産性の向上が図られています。オフィスフロアには、日比谷公園の緑を一望できる「スカイガーデン」(9階)や、カフェ・コンビニ併設の「スカイラウンジ」(9階)が設置されており、フィットネスルームやシャワールーム、女性専用のパウダールームなども完備されています。

東京ミッドタウン日比谷は、その優れた設計と革新性により、2019年に第60回BCS賞を受賞しました。都心における新しいライフスタイルとビジネスの拠点として、多くの人々に利用されています。

Information

名称
東京ミッドタウン日比谷
(Tokyo Midtown Hibiya)

東京駅・丸の内

東京都