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蛇窪神社

(へびくぼ じんじゃ)

蛇窪神社は、東京都品川区二葉にある神社で、正式な宗教法人名は天祖神社(てんそじんじゃ)です。2019年(令和元年)5月1日より、通称の蛇窪神社が正式名称として使用されるようになりました。

蛇窪神社の由緒

鎌倉時代の創建

蛇窪神社の創建は、鎌倉時代の文永8年(1271年)に遡ります。当時、北条重時の五男である時千代が仏門に入り法圓上人となり、大森(現在の大田区)に厳正寺を開きました。その家臣たちが現在の蛇窪周辺に住み着いたのが神社の起源です。

神社勧請の歴史

元亨2年(1322年)、厳正寺の僧侶が地域の大干ばつに対して雨乞いを行った際、竜神への祈願が通じて大雨が降り、災難が免れました。この出来事に感激した時千代の旧臣らが、蛇窪に神社を勧請して祀ったのが蛇窪神社の始まりとされています。当時は神明社と称していましたが、後に村社に昇格した際に天祖神社に改名されました。

近代の再建と通称名の変更

第二次世界大戦中の戦災により社殿が焼失し、現在の社殿は1961年(昭和36年)に再建されたものです。2019年(令和元年)5月1日、御大典に合わせて、近年から別称として使用されていた「蛇窪神社」が通称表記として正式に格上げされました。

白蛇様を祀る心願成就の神社

蛇窪神社は「白蛇大神」や「蛇窪龍神」を祀ることで、巳が龍(身が立つ)=立身出世の御利益があるとされ、古くから白蛇様として人々に親しまれています。特に白蛇様の御縁日である巳の日は縁起の良い日とされ、多くの参拝者で賑わいます。

蛇窪神社の神聖なスポット

夢巳橋・白龍の滝

蛇窪神社の境内には、「夢巳橋」や「白龍の滝」などの神聖なスポットがあります。かつて白蛇が住んでいた池がなくなり、現在の戸越公園の池に移り住んだ白蛇が、夢枕に立って「元の住みかに戻してほしい」と懇願したという伝説があります。

この願いに応えるために神社側では、弁財天社を建立し、現在の駐車場に池を掘り、池の中央に小島を設け、石窟に石祠を造って白蛇を祀りました。迎え入れる夜には天変地異が起こり、神聖な雰囲気が漂ったと伝えられています。

龍神の玉

戦後、昭和29年に有志の寄付によってお社は現在の場所に移され、上屋や弁天池なども整備されました。令和3年4月1日、御鎮座七百年を記念して氏子崇敬者の寄付によって、石窟・社殿・弁天池・白龍の滝が再建され、銭洗も新たに設けられました。

蛇松

蛇窪神社には「蛇松」と呼ばれる霊樹も存在し、古くから信仰の対象とされています。蛇窪という地名自体が、白蛇との密接な因縁を示しており、この神社と白蛇のつながりの深さがうかがえます。私たちは白蛇にあやかり、清らかな心と優しさを持って生活していきたいものです。

祭神と境内社

主神

配祀

境内社

兼務社

蛇窪神社の宮司が兼務する神社には、以下のものがあります。

アクセス

蛇窪神社へのアクセスは、東急大井町線・都営地下鉄浅草線「中延駅」より徒歩5分、または横須賀線「西大井駅」より徒歩8分です。拝観は無料で、誰でも気軽に訪れることができます。

Information

名称
蛇窪神社
(へびくぼ じんじゃ)

品川・蒲田

東京都