潮風公園は、東京都品川区東八潮に位置する都立公園です。1974年6月1日に開園し、面積は約15.5ヘクタールに及びます。開園当時は「十三号地公園」として知られていました。
潮風公園は、お台場海浜公園と東八潮緑道公園を結ぶ役割を果たしています。園内の海側は全て舗装された遊歩道となっており、観光客だけでなく、日光浴、ジョギング、サイクリング、釣りを楽しむ人々で賑わいます。また、都心方面から羽田空港方面まで東京港全体を見渡すことができ、空気が澄んだ日には富士山も望めるため、見晴らしは隣接するお台場海浜公園よりも良好です。
水と緑のプロムナードは公園南地区のメインストリートであり、南中央出入口と噴水広場を結びます。プロムナードには噴水やワシントンヤシが並び、南国の雰囲気を演出しています。噴水広場は特に夏場には子供たちで賑わい、かつて存在した船の形をした遊具「しおかぜ丸」は老朽化のため2017年に撤去されました。
公園中央には東京湾岸道路(国道357号・首都高速湾岸線)が通り、公園を南北に分けています。この道路は海底へ潜り、東京港トンネルへと続きます。また、湾岸線の換気塔が公園内に大きくそびえ立ち、独特の景観を形成しています。
潮風橋は、駐車場方面から太陽の広場(メインビーチバレーコート)に架かる橋で、東日本大震災の影響や経年劣化に伴い2012年に撤去されました。その後、オリンピック施設の設営工事に合わせて新たに架け替えられ、2022年7月21日から通行が可能となりました。
公園の北側にはバーベキュー広場があり、家族や友人と楽しむことができます。また、「潮風公園島の日曜の午後」という彫刻は、正面と横からの見え方が全く異なるユニークなデザインです。さらに、「夕陽の塔」からの眺めは夕陽を背景にしたシルエットが印象的で、塔から北中央出入口までは街と海のプロムナードが伸びています。
太陽の広場は広大で開放的な芝生広場で、子供たちだけでなく、ペットを連れた来園者にも人気です。公園からは海と対岸の天王洲アイルが見え、フジテレビにも近いため、テレビ番組や写真の撮影場所としてもよく利用されています。なお、撮影を行う際には事前に申請と使用料の支払いが必要です。
潮風公園周辺は、信号が無い、車が通らない、夜でも明るい、景色が良い、通路が整備されているなどの点から、散歩・ジョギング・サイクリングに最適なコースとして人気です。以下のコースは全て連結しており、徒歩で片道1時間程度です。ただし、台場公園はサイクリング禁止です。
2009年7月11日から8月31日まで、GREEN TOKYO ガンダムプロジェクト実行委員会の主催により、実物大のガンダムが展示されました。また、東京2020オリンピック・パラリンピックでは、ビーチバレーの仮設会場として本公園が使用されました。オリンピックに向けての準備期間中には、バリアフリー化や施設の改造が施されましたが、大会は無観客での開催となりました。大会終了後、2021年12月1日に南側の利用が再開され、2022年4月1日には北側も再開されました。
潮風公園へのアクセスは以下の通りです:
以前は東京水辺ライン・東京都観光汽船が運行していて「青海(船の科学館)」で下船して徒歩3分でアクセス可能でしたが、現在は運休中です。
潮風公園は、自然と都市景観が調和した魅力的な都立公園であり、多彩なアクティビティやイベントで訪れる人々を楽しませています。